第26話 おわりのごあいさつ
さて、半年に及ぶ一大プロジェクト、
NR人体実験「文学フリマ初参加への道」いかがでしたでしょうか?
さておき、最初で最後と気を抜かず全力で仕上げて来ただけに
後悔もなくやり切った感で一杯です。
「イベント参加なんて絶対、やらないな」
思っていたため大変な面もありましたが、
おかげで垣間見ることのできた世界の素敵さには、報われたと感無量です。
オオゲサかしら。
やはり表現の世界でのびのび、道を追及されている方々は美しいと思います。
とても真っ直ぐで、可能性や希望や、挑戦という言葉が似合います。しかしながらその向こうには誰もが持つ平凡な日常もあるわけで、かいくぐり、やっつけ、晴れの舞台に立つ姿を思えば、潔くもカッコイイ。やはりときめく他ありません。その知恵と努力が、色んな方向へ「己が正義の風」を吹かせている。その様にとても心地よいものを感じることができました。
特にモノカキは孤独な作業です。
ヘタをすると1週間、10日、業務連絡しか口にしていないということもありきな閉鎖的苦行にもなり得ます。
だからこそこのような場所があり、門戸が開かれているという事実は心強いです。そこへ混じることで感じ取れる繋がりは、1人でやるしかないのに独りではないという事に気づかせてくれます。そしてそれは、幼子が親のまたぐらで一人遊びするあの安堵感に似ているとも感じます。
この感覚は今後、作業を続けるに当たって、いつ何時でも見守ってくれる大きなシェルターになるだろうと振り返ります。
同時に、イベントへ参加する過程で「購入される」事と「読まれる」事は違うのだ、ということも学びました。
「買う」にはその場の勢いというものが後押しすることもありますが、
「読む」にはじっくり作品と向き合うしかありません。勢いでうっかり読んじゃった、はないのです。
そして読まれて初めて作品は作品として成立するのですから、買ってもらったことで終了、イベントは成功でした、とはならないのだということもまた理解しました。
おかげで今、とても大変なことのように思えた「買ってもらうこと」も、「読んでもらうこと」に比べたならずっと簡単なのかもしれない、とさえ思い始めています。
ともあれ入口は手に取ってもらうことから。
レポートはその第一段階をつぶさにお届けできたのではなかろうか、と振り返ります。
さて、ならば「読んでもらうために参加するイベント」へ成長すべく、次々、参加を表明すべきなのかもしれませんが、体質がそれを許さないようなのでここでひと区切りです。
また1人に戻ります。
ですが実感できた「独りではない」が守ってくれるだろうことに今は安心しています。それがいつかマンネリへ風穴を開けてくれるような予感もまた得ています。
イベントはそんな力を蓄えた正義の風、の吹き溜まる場所だったのかな。
と、思ってみたりもしています。
うん。
正しく表記しようとして、なおさら分かりにくくなっているいい例ですね。
なにはさておき、参加してあなたもその風を浴びてみるのはいかがですか?
難しく感じるのは眺めているだけだからです。
走り出せば足が勝手に運んでくれます。
そしてゴールテープを切った時、
あなたの周りには新しい風景が広がっているはずです。
躊躇されているなら、よけいに、よけいに。
街でもあなたの地元でも、いざ行かん、
交流と即売と自由あふれるの文学の市へ!
最後に、初心者を気遣い、盛り上げ、引き立てて下さった数多くの皆様へ、
小説をご購入いただいた皆様へ、
イベントを運営頂いた事務局の皆様へ、
改めて厚く御礼申し上げます。
N.riverより文字通りの愛をこめて。
「文学フリマ初参加への道」 おしまい
文学フリマ参加への道 ~第五回大阪編~ N.river @nriver2
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