第百三十六話 "世界"の救世主
[支持率、100%!!]
[Approval rating, 100%!!]
エヴォリューションアウェイクニングバロットレットとレイディアントブレイブバロットレットが同時にそう叫ぶと、それらの天板が開いた。
エレグとサリアは目を合わせ、そして互いに肯くと、デュアルボウトリガーにその二つのバロットレットをそれぞれ挿して、そして彼はヘルマスターワンドを、彼女はブレイブエクスカリバーを、構えた。
タイムルーラーバロットレットを解除した事で、時は動き出した。
『フェーヒェヒェヒェヒェ!!なんだぁ?そんなもので私に、この勇者に楯突く気かぁ?』
ユーデアーラ・ディストピアが、大穴からエレグとサリアの姿を見とめて嘲笑する。
その狂乱の笑声に人々が一瞬怯む中、二人は一歩も引かず、逆に叫んだ。
「今のうちに笑っとけ。そして見ろ!!これが俺達、」「アタシ達、そしてこの星に住む全ての命の、」「「思いの力だ!!」」
そして二人は、ヘルマスターワンドとブレイブエクスカリバーを接続した。
[EXCEED!!][[[Vote!!]]]
[[[オーーーーーーール!!レジデンツ!!]]]
エヴォリューションアウェイクニングバロットレット、レイディアントブレイブバロットレット、デュアルボウトリガーの三つのアイテムが同時に叫び、そして光を放った。
[Calling!!][♪この星に住む命の"呼ぶ"声が聞こえる]
二人の体が光の粒子へと変わり、そして一つに混ざり合い、やがて人のーーーエレグの形を取る。
[Rising!!][♪銀河駆け抜け"立ち上がる"守るため]
その光の粒子の周りを白と黒の鎧が飛び回り、それの後を追うように十の様々な色の光が舞う。
[Reading!!][♪助け呼ぶ心"読み取って"]
白と黒の鎧がぶつかり、一つの金色の鎧へと姿を変える。同じく金色のコートと、そして八枚の翼を携えたそれは、エレグの体へ次々と装着されていく。
[Radiant!!][♪"燦然"と輝ける、眩き]
その金色の鎧に、十の光、赤・青・紫・黄・緑・紺・白・黒・銀・灰それぞれの光が、腕、足、胴、様々な場所に降り注ぎ、更に鎧を眩く輝かせる。
[♪世界の救世主、今此処に!!]
コートに赤・青・紫・黄・緑・紺・白・黒の八色の帯が輝き、羽の一枚一枚が八色のーーー属性を示す色へと変化していく。そして、兜に銀と灰兜の線が通ると、黒いバイザーが降り、白く光った。
[Hey!!]
[Let's]
[Say!!]
[ブレイブヘルマスター!!]
[ユニバースセイヴァー!!]
[[[[降臨!!]]]
魔界城のテラスに降り立った金色の騎士。
自らの斥候が開けた巨大な穴を介してそれを見たユーデアーラ・ディストピアは笑みを消した。
そして恐怖した。
そこに溢れる生命力と、莫大な魔力、そして強い意志に。
エレグとサリア、いや、ブレイブヘルマスター・ユニバースセイヴァーは、沈黙したままキッとユーデアーラ・ディストピアを睨みつけると、唖然とする人々の視界から消え、遥か上空のユーデアーラ・ディストピアへと羽ばたいていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます