多分おかしい恋愛小説
「あーーーー死にたいなぁ」
あたし……出席番号14番、
「『死にたい』なんて軽々しく言うな!」
「だ、誰だテメー!」
「もう少しよく考えてみろ!」
「誰だって訊いてんだよ!質問に答えろ佐藤 土也!」
それがきっかけであたしと……
出席番号15番、
でもあたしにはまだカップリングがあるんだ。
あの恋が苦手な普通太君との〝ふつみら〟とか。浮気をしているみたいでウキウキしてラジオ体操を踊り出しそう。
「おはよう土也君!」
「おはよ、急にラジオ体操を踊り出してどうしたんだ?」
「何でもないおwwwwwwwwwおwwwwwwwwwおwwwwwwwww」
「……お風呂にする?ごはんにする?それとも……」
「普通太君のところに遊びに行きます(真顔)」
「オーケィ(真顔)」
あたしは朝シャワー中の普通太君のところに遊びに行った。でも道中、金君のニンテンドースイッチが落ちてたから遊んでみた。
入ってたゲームは〝ポケットモンスター Let's Go! フワライド〟。フワライドと一緒に旅に出れるんだって。
「わあ、面白そう。シオンタウンのBGM怖いけどフワライドがいるから怖くないよ!」
だが、土也君が言ってた気がする。
『知ってるか!フワライドに乗って旅に出た男が行方不明になった事件があるんだぞ!脇がクソかゆい!』
ホラゲーじゃねーか。
あたしはニンテンドースイッチを投げた。今から会いに行く予定だった普通太君に命中して、普通太君が死んだ。
「……普通太君……?普通太君!普通太君しっかり!」
あたしはシオンタウンのBGMを流して哀しみのラジオ体操を踊った。
そこに……
「古山さん!」
「あ、金君」
「あれ、普通太を殺したスイッチ俺のじゃねーか!まあいいか!とりあえず俺はフワライドと旅に出かけるぜ☆」
死亡フラグを言い捨てて飛び去っていく金君。
全く……。
あたしは次々と死んでいく人達を見つめる。もしかして土也君の呪い?浮気してるから?
「だとしたら……やばい!」
あたしはちょうどそこにいた野生のゲンガーとミミッキュを小一時間くらい愛でてから教室へ向かった。
教室に帰った。土也君がいた。なんか踊ってる。足を骨折しているクセに、それも忘れてひたすら踊っている。
「土也君……。」
「何だ?まさか、この踊りをマスターしたいのか……?」
「はい!弟子入りさせて下さい!」
***
あたしは土也君の踊りをマスターしてアイドルになった。
「あたしはアイドル♡古山 未来です♡遠藤 雷♡とかいう♡ラジオ体操野郎♡には♡負けないぞ♡」
なんだか踊れる気がした。シオンタウンのBGMとポケモンセンターのBGMを同時に流した。ラジオ体操と土也君のダンスを踊った。
普通太君と金君が生き返った。
みんなが鼻で笑った。みんなを笑顔にできたんだ。嬉しい!
……『死にたい』なんて気持ちはなくなった。
あなたのおかげだよ。
〝シオンタウン〟
ありがとうシオンタウン
これから引っ越すよシオンタウン
幽霊が出たって構わないよシオンタウン
マジシオンタウン
……本当にありがとう、シオンタウン
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