ややおかしい恋愛小説
私……出席番号8番、
でも……恋してる……。碧君……。出席番号9番、
今は自習の時間……。でも、隣の碧君を……いつも……見てる……よ……。
「ねえ岡田さん、この問題の答え分かる……?」
うぇ!?
出席番号10番、
「……チュ、チュッパチャップスッッッッッ!!!!!」
「あーそうだった!酸性、中性、アルカリ性ともう一つ、〝チュッパチャプス〟があった!ありがとう岡田さん!」
良かった……、合ってた……よ……。
「いや!これは間違いだ!」
あ、碧君!
これ……間違いだった……?
「酸性、中性、アルカリ性と来たら〝緑のたぬき〟じゃないか!」
そう……。
そうだ……!
「そうです!緑のたぬき……でした!」
「岡田さん……!……そうだよ加藤!」
私と碧君の……お互いを……想う気持ちは……日本一だもん……!
「そうだったのか!てっきり赤いきつねだと……。……俺は赤いきつね派だったが……何で俺が否定されなきゃいけないんだよ!クソォ!!!!!」
金君は黒板に〝赤いきつね〟という字をたくさん書いて、ニンテンドースイッチを取り出してスプラトゥーンを始めた。
「碧君!」
「岡田さん」
「あっ!えっ、えっと……良かった……ね……。」
「うん!」
碧君温かい……。
これには不覚にも……頬緩んで……笑って……しまった……よ……。
「……何がおかしいのかな?」
「碧君?」
「ふふ……岡田さんは僕の本性を知らないのかな☆」
ああああああああああ碧の本性ォォォォォ!?だとッッッッッ!!?
「……ふっ、ふふふふふふふふふふふふふふふ!!!!!!!!!!!!!!!」
「……何がおかしいのかな?(2回目)」
「碧の本性など、私は知ってるぜ……。」
「何ぃ!?ってか、お前にも本性があったのか!この野郎!」
動揺してる!お主動揺してるなァ!?そりゃあそうだ!私はなァ!この本性がなァ!クソ気持ち悪がられて!コミュ障という設定で生きようと思ったんだよォ!なんかアラビアンナイト歌いたくなってきたよォ!
あああああるぁぁぁぁぁびぃぃぃぃぃあああんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁい
「はァん……私は碧に恋してるが故に、24時間中ずぅっと監視していたのだよォ……。」
「マジか!じゃあ僕が毎日全裸で恋ダンスしながら納豆食ってることも知って……」
「は?」
「しまったああああああああああ!!!!!」
コイツwwwwwwwww何してんのwwwwwwwwwwwwwwwwwwウケるwwwwwwwwwwwwwwwwwwツイートしよwwwwwwwwwツイート完了wwwwwwwww
「……。」
「……言いたいことあるなら早く言え碧ィ」
「おい緑……今のツイートしたな……?……よこせッッッッッ!」
「まあまあ碧君落ち着こぉ~(ハート」
あっ、碧君に近づく私のライバル……
出席番号11番、
「この岸田wwwwwwwwwムカつくwwwwwwwwwムカつくwwwwwwwww
ゴイーン(五寸釘を打ち込む音)ゴイーン(五寸釘を打ち込む音)」
「何よ!あたしの碧君に邪魔しないで!(ハート」
「ざけんな!お前はどうせ赤いきつね派だろ!金とでも結婚してろや!」
……私と碧君は緑のたぬき派だもん!すごく頑丈な赤い糸……いや、緑の糸で結ばれてるもん!
「残念、あたしは赤いきつね派でも緑のたぬき派でもない。〝紅の豚〟派、さ。」
「キエェェェェェェェェェェ ムカツクゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
ゴイーン(五寸釘を打ち込む音)ゴイーン(五寸釘を打ち込む音)ゴイーン(五寸釘を打ち込む音)」
はァ……ムカつくムカつく。
コミュ障な私は大暴れした。
扇風機がぶち壊れた。
「逃げるよ夏ーーー!」
「トランスフォームしなきゃ!」
「僕は王子様☆軽やかに逃げていくよ☆(次回の伏線)」
みんな焦って逃げていく。たかが扇風機が壊れたごときで大袈裟だ。逃げなかったのは私と碧君と岸田さんと金君。
「どうすればいいんだよ!
アオイクン……(五寸釘を打ち込む音)アオイクン……(五寸釘を打ち込む音)」
「分からない。とりあえず僕は帰って緑のTwitter荒らすよ。」
「あたし怖~い(ハート」
「うわ、敵のスプラローラー使ってるヒト、強っ」
私は……
そうだ、私は……!
「帰ろう(真顔)
ワラニンギョォ(藁人形を捨てた音)」
「あ……緑が……帰った……。……じゃあ僕も帰って緑のTwitter荒らそっ」
私と碧君は帰った。
「……金きゅん、どうするぅ?(ハート」
「えぇ、何の武器使おうかな」
「そう……、あたしと結婚するのね……。」
「岸田さん、やっぱりフォートナイトやっていい?」
***
あれから明と金は結婚したらしい。
私と碧君?ふふっ、決まってるじゃん。
校庭で農家をすることになったよ。
そんなこんなで、二人で農作業してると……空から何かが降ってきた。
「……これって」
手に落ちたそれを見て碧君が呟く。それに続けて、自分がコミュ障という設定を忘れた私は続けて言った。
「……UNOや……。」
春夏秋冬の物語、トランスフォームの物語に続いて……
……今回もハッピーエンドだね☆
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