「カジャンカジェンガと空飛ぶるーせー」について

「○○は言った、と△△は語った、と◇◇は歌った……」という入れ子構造をやってみよう、というアイデアに、最近読んでた中国の少数民族の民話をミックス、そこに化け猫シリーズ用に調べ物してて見つけたチーズの話を混ぜ込んだのが、この作品です。

 https://kakuyomu.jp/works/16817139556945785136


 巨人の名前は適当に響きでカジャンカジェンガ。

 湖はサンバのリズムからテレコテ

 るーせーは乳扇ルーシャンの白語名から。


 元ネタこちらです。

 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jafps1997/28/5/28_5_253/_pdf/-char/ja


 映像もあります。

 https://www.afpbb.com/articles/-/3228949


 エピソードタイトルにある「手がすべすべになるんだ」は上記の動画を見て得た印象でした。


 私も実際に食べたことはなく、描写される匂いや舌ざわりなどはすべて空想です。また、演出のために水牛の乳としていますが、実際には牛の乳です。現実に存在する乳扇とはいろいろと違いがあるので、そのまんま鵜呑みにしたら危険です。


 乳を固めるために使う酸液は万寿果まんじゅっかの果汁と記載しており、これはつまりパパイヤ果汁(の発酵酸液)を指してました。

(ユエの好きな果物、万寿果ドゥードゥも同じもの)


 お話の内容について


 中国少数民族(わりと西の方の民族)の民話にはしばしば「安定しない大地」がモチーフとして出てきており、じゃあ空と山を鎖でつないで、風にあおられてる事にしよう、と、そうしました。


 舞台のイメージは周辺です。


 民話調の長所は、ノータイムでトンデモキャラを出しても違和感が無い所ですね。名人の作ともなれば、飛ぶんすよ、空ぐらい。カッテージチーズが。


 リズム重視で自由に書き連ねてたのしかったです。歌うような感じで、制約もほぼありませんでしたしね。九尾の尻尾を、天地をつないでいた鎖で縛り付け、それが山になりました、みたいな。

 「水が臭う」は硫黄の臭いを想定してました。上流の山に温泉が湧いたのとちょっと絡めています。

 九尾狐は、妖怪の中で最強クラスとして扱われるはずなんですが、それを相手にさらっと勝利するカジャンカジェンガ、お前遠慮しろよ。


 こちらの作品については、これぐらいでしょうか。設定に凝っているわけではないので、そんなにいっぱい書くことはないかもです。

 こちらは実際に音読して仕上げました。


 実は作品タグに「亜熱帯怪奇譚」(化け猫シリーズに使うタグ)を入れてまして、これはちょっとした自己満足でした。もしかしたら最後に話を聞いている「お嬢さん」はいつかの時点のユエかもしれない、みたいな。

 そのうちるーせーをむしゃむしゃすることもあるでしょう。

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