「高校生ちゃん空を飛ぶ」について
帆多はキンドルのちょっといいやつとか持ってる(未だ弟に貸し出し中)ぐらいなので、家電ガジェット好きの部類にはいります。
以前に比べて物欲も衰えたとはいえ、たまにヨドバシカメラに意味もなく立ち寄るんですね。秋葉のヨドバシに行くってファッションオタク感半端ない。
特にオタク道を極めるつもりもないので、新しい物と売れそうな物がたくさんある大型量販店をうろつきます。
ダイソンのデザインやっぱりかっこいいなぁ、未来感あるなぁなんて。そんな時に思いつきました。
ホウキで飛べるんなら、掃除機でもいけるっしょ。
そこからいきなりフン詰まる。
空のクリーンナップみたいのは思ったんですが、何を掃除すりゃいいの?
大気汚染?
いやー……大気汚染は重大な問題だけど、いやー……なんか、解決できても嘘くさいし、解決できなくてもなんか重い。
ふむ。
掃除機抱えた魔法少女のアイデアを抱えたまま日が過ぎます。
同時期に出た別のアイデアで「睾丸が阻害するため男性は魔法を使用できない世界における、タマを取った魔法使いの話」というのもあったんですが、そこから先を組めなくて塩漬けにしました。
ところで帆多ん
ここに掃除機もった魔法少女が不時着することがあるだろうか。
一月です。寒波が迫っておりました。そんな中に、魔法少女が伝統的な魔法少女の服装でいたら何を思うか。
「寒くない?」
そして生まれたのがこの話です。
魔女っ子の発展系なのでやっぱり飛ぶ側は女の子がいい。男子が飛ぶのは他でやる。
「おじさんが女子高生を世話する話」だと余計な緊張感が走るので、受け入れ側も成人女性にしよう。多少の事にもあたふたしなさそうな年齢で。
人ができて来たので、勢いが付きます。「空に人の悪意がたまる」という塩漬けアイデアがあったんですが、これをアレンジして「天候が悪意をもつ事がある」とします。
じゃあ、掃除機で荒天をナシにできるの? という問いには「できません」としました。
「天候」は怪異や魔法の中でも最上級だと思ってますので、そう簡単に消したり動かしたりさせません。
魔女っ子の活躍と社会の積み重ねは共通の脅威に対抗するもので、構造上はお互いに補う物と考えました。
あとは書きながら組み立てます。
「悪意ある空」の例として青函連絡船の事故を用いたのは、昨年末に青森行ったからですね。
八甲田丸の展示も見てきました。
天候を誤認したのが要因の一つですが、当時の気象観測では現代のように台風の全景を捉える事ができなかったという、技術的な限界もあったようです。
その後の社会の努力で同様な事故はなくなった、という点も主な事例として採用した要因でした。
この辺りは、作中ではっきり示せなかったなぁと思います。
【登場人物】
あたし
三十五歳、テレオペ管理者。独身。未婚か既婚かは知りません。代休ぐらいは取らせてもらえる職場環境。作中を平日としたのは、周りの部屋に人が少ないからです。
「大人が子どもを世話する」が基本ラインなので世話する側なのですが、「世話してやったぜ(ドヤァ)」を回避する(僕があまり好きじゃない)ため、しごく真っ当に振る舞います。
こういうことすると「そういえば大人だった」って思い知りますよね。
「悪意ある空」の例に青函連絡船を使用したため、青森県出身となりました。
神奈川県在住。のち、沖縄県に引っ越し。
結局出てこなかった名前は「三上裕子」
青森県苗字ランキング9位と1985年産まれの名前ランキング10位から命名。
高校生ちゃん
高校一年生。早生まれでまだ十五才。「大人が子どもを世話する」が基本にあったので、比較的世話されやすい人物造形にしています。
落として壊れたら大変とゴツいスマホケースを使ってますが、そんなんじゃどうにもならないと思う。買ってやれよ防寒着と首かけストラップ。
高校生の女の子なので一般的には「女子高生」なのですが、ミーム「女子高生」のイメージを嫌って「高校生ちゃん」としました。
頼りなく見せるための「中学生ちゃん」がいい感じに動いてくれて、「高校生ちゃん」へのクラスチェンジがスムーズでした。
静岡県在住。
名前は「望月七海」
静岡県苗字ランキング4位と2005年産まれの名前ランキング6位。
月望む七つの海って良くない?
丸山さん
別作主人公の現インターネット神主。主役でもないのに唯一名前が出た人物。現インターネット神の力を借りて、ネット上に出回る写真や動画等の投稿から高校生ちゃんの情報を削除しているようです。
https://mobile.twitter.com/wahoo_gyudon/status/1336587375795847168
こちらも講評いただきました。
あらためまして、みなさま大変お疲れさまでした!
https://note.com/violetsnake206_/n/n62efca918534
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