第4話 国盗りみたいなのをしてしまった
さて、この魔法の硬貨で鍛え抜かれた筋肉で一国を落としてしまった私である。
どうしたかというと……そのまま国を簒奪してしまった。
肉体言語で王と王妃と話をし、その一人娘をいただいた。
「くっ……代々王家に伝わるプロテイン、エクスカリバーを飲みながら鍛え上げたこの筋肉が敗れるとは……」
三日三晩私と殴り合いをした王は吐血しながらそう言った。
「まさか剣三百本が筋肉に折られるとは、不覚……」
鋼の屑に囲まれた王妃も、そういって膝を屈しました。
「まさか私の岩をも砕くパンチが通じないとは……」
そして、姫もまた猛者であった。
私の筋肉に響き、脊髄を揺らす一撃は重かった。
だが、ドラゴンと生身で戦えるまで鍛え上げた筋肉の前には無意味。
「……なるほど、では私がこの国をいただこう」
こうして、そのいい一撃を与えた姫と私の婚姻をもってこの国は我が手中に落ちたのである。
まさか、一国の王になるとは思わなかった。
続く
異世界転生した私は、たった一つの不器用な魔法で生きる 文屋旅人 @Tabito-Funnya
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