毎日テスト毎日宿題毎日予習

 建国大学の語学堂の授業はスパルタです(笑)

 毎日『받아 쓰기パダスギ』というテストを行います。

 このテストの結果も成績と進級に関係してくるので、おろそかにできません!

 先生が短い文章を朗読し、生徒達は聞き取りながらノートに韓国語で書いていきます。

 先生達はゆっくり読んでくれるのですが、少しでも聞き取れないところが出てくると、正直あせります。

 前の日に問題に出そうなところを予想して、ひたすら暗記してました。

 それが二級の間ずっと続きました……(泣)

 

 二級での宿題は毎日教科書の新出単語を調べてくること、教科書の付属のワークブックの問題を解くこと、週一回作文を書くこと。

 宿題ではないのですが、教科書には文法についての解説の他にも問題がたくさん載っていて、私はそれらも予習しました。

 そうしないと授業中指名されたときに答えられないからです。

 なにより悩むのが、自分の経験や考えや夢を、その課で習う文法を使うように文章を作らなければならないことです。

 みんな普通の人達なので経験してきたこともにかよっているし、答えがかぶることが多々あります。

 例えば、『家族に会いたいときどうしますか?』という質問に、『〜したり』という意味の『거나ゴナ』という文法を使って文章を作るとしたら、通信手段はメールか電話かテレビ電話か手紙か、だいたい決まっています。

 使わなければならない文法が『〜したり』なので、二個以上通信方法をひねり出さなければなりません。

 クラスで一人だけ指名されて答えるならいいんですが、先生によっては何人も答えさせます。

 同じような答えばかりだと、

「もっと他にないの?」

と聞かれることもあります……

 

 その他にも週一で復習テストがあります。

 たった二ヶ月ちょっとの期間なのに、中間テストと期末テストという大きいテストもあります。

 この中間テストと期末テストの成績が、進級できるかできないかにかかってくる重要なテストです。


읽기イッキ(読み)』

쓰기ッスギ(書き)』

듣기トゥッキ(聞く)』

말하기マラギ(話す)』


 この四項目に分かれて試験をします。

『読み』は長文読解です。

『書き』は質問に沿って文法を使って文章を作ったり、単語の理解度をはかる問題が出ます。

『聞く』は音声問題を聞き取って、問題を解きます。

 テスト期間中ちょうど大学の学園祭が開催されてて、大学全体がお祭り騒ぎで、聞き取りテストに集中できなかったという思い出があります(笑)

 留学生のための課程と韓国学生の課程がちがうので、こんなハプニングも起こります。

 今では笑い話ですが、そのときはすごく真剣だったので、聞き取りテストの間中ヘタッピな歌声が響いていたときは、正直イライラしました(笑)


 一番恐怖なテストが

『話す』

です。

 

 筆記試験だけ同じ日に行いますが、『話す』だけ翌日に行います。

 二級の『話す』テストは先生も二人、生徒も二人で行います。

 一人の先生が一人の生徒に質問し、もう一人の先生がもう一人の生徒に質問をします。

 試験範囲で習った単語と文法をたくさん使えば使うほど、点数が高くなります。

 試験範囲が決まっているので、文法も単語も覚えていけばいいのですが、いざテストとなるとまったく出てこないものです……

 

 一学期に二回、グループでテーマにそった会話文を作り、みんなの前で演技するという課題もあります。

 グループはくじ引きで決めますが、だいたい二人一組です。

 二級のときは一人あまってしまうので、一回だけ中国の生徒達と三人でチャレンジしたことがあります。

 テーマは先生がいくつか用意していて、早い者勝ちで決めます。

 

 二級のときに日本人の生徒と組んだことがありますが、日本語で相談できたから、すごく楽でした。

 決められた時間内に、韓国語のレベルが私と同じ外国のクラスメートと、言葉があまり通じない中、習った文法と単語をできるだけ使った会話を考え、先生にチェックしてもらった後に暗記しなければなりません……

 原稿を見ながら発表できるならそんなでもないんですが、ものすごくプレッシャーでした……

 このグループ発表の点数も進級に関わってきます。

 

 発表が前半に一回、後半に一回あります。

 この発表は一人で行います。

 一度に全員が発表するのではなく、一週間に何人かずつ分かれて、みんなの前で発表します。

 字数が決まっていて、下書きを先生に提出して、先生が修正した後、さらに清書します。

 その原稿を暗記して、原稿を見ずに発表をしなければなりません。

 テーマがやはり決まっていて、早い者勝ちで決まりますが、私は『友達』と後もう一つは忘れてしまいました……

 

 まずみんながまだ習っていない単語を、ホワイトボードに書きます。

 意味も韓国語で書きます。

 それだけではみんなに伝わらないので、さらに説明します。

 それから発表をし、発表者から聞き手に質問をします。

 みんながちゃんと聞いていたか、発表を理解できたかを確かめるというわけです。

 

 コシウォンで発表の練習をしたのですが、壁が薄いので、お隣さんや廊下に丸聞こえなのが恥ずかしかったです。

 なぜなら、韓国語初級者なので、内容も小学生レベルで、韓国人からすればそれを必死に練習している声は滑稽だったと思います。

 それでも!

 声に出して何回も練習しました。

 恥ずかしさは成績アップの邪魔にしかなりません!

 

 初めの頃は進学できる平均点を取れればいいと思っていたのですが、留学生達はみんな勉強熱心で、少しでも高い点数を取るために頑張っていたり、わからないところをお互いに話しあったり教えあったりしていました。

 その中にいて、私もいつしか少しでもいい点数を取ろうとしていました。

 テストや発表や時間制限のあるグループ活動や、緊迫感に苦しめられることもありましたが、人生の中で一番真剣に勉強し、少しずつ習得できることの喜びを知ることができたのも、この半年間の韓国留学でした。

 

 

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