ついでに双頭竜を倒してきます
俺達はエルアラメインのダンジョンで1ヶ月半学んで
ダンジョンを出た
そしてエルアラメインの王に挨拶をして逃げよう......
そう思っていたが、思わぬ冒険をする事になった
エルアラメインは30年前から辺境に住み着いた双頭の竜に苦しんでおり
前回火竜を倒した俺に討伐の手助けをして欲しいというのだ
俺達は断れる筈も無く、戦いにかり出された
「まあ、ちょうど腕試しにいいじゃないの?」
南が気軽に言う
「ああ、南の聖剣デュランダルあるからな」
「へへーん、私の古代魔法がもしかしたら
ドラゴンに通用するかもしれないわよ」
南が自信たっぷりだ
そりゃそうだ。
エルアラメインのダンジョンに入る前の俺の魔法で火竜の魔力障壁は簡単に削れた
デュランダルを装備した南の魔法だと一発で消し飛ぶんじゃないかな......
デュランダルというのは神ちゃんに聞いたら聖なる剣で、
聖人の遺髪が折り込まれていて、所有者の魔力を大きくする事ができるそうだ
南、これからあの剣で戦うだろうな
本来の男勝りの性格から言って
「ちょうどいいかもね、古代魔法の威力を図るのに」
「そうよ、蒼君忘れたの?
魔王を倒すには古代魔法が重要なのよ」
南がどうだと言わんばかりだ
「ところで、『エクスプロージョン』の魔法詠唱はどれ位かかるんだ?」
「私は30秒よ」
「俺は2分......
なんで俺と南で差があるんだ?」
「蒼君が教えてくれたじゃん
エーテルやプラーナへの干渉能力はシンクロ率
アルナロックの勇者はレベルだと言っていたそうだけど、
文献にはレベルと魔力の乗と記載されていた
文献の方が正解だと思う、でしょ」
「そうだった、俺の方がレベル高いけど、魔力は南の方が上」
「そう、一応、私賢者だからね。だから、私の方がシンクロ率が高いの
それで、魔法のプロセスが簡単に行えるの」
南の鼻が富士山位に高くなってそうだ
「俺は思う様にプラーナに意思が伝わらないから詠唱がゆっくりになるな」
☆☆☆
30年間この国を苦しめた双頭竜
このドラゴンはそれぞれの頭が火と水の両方の属性を持つ
その為、水属性の回復魔法と火属性の強力な攻撃
という二つの長所を持つこの双頭竜には、
30年間全く歯がたたなかった
俺達は既に2週間かけて馬車で辺境の街まで来た
そして徒歩で3日間
いよいよ双頭竜と接触する
既に前衛の騎士団が接触し、後退している
俺達は急いだ。そして20m超えのドラゴンをその目で捉えた
「でけ」
今の発言は南の方だ
「とにかく、私、『エクスプロージョン』唱えるわよ」
南が宣言した
「俺は魔力障壁ダウンの『ミゼラミスト』唱える」
と俺が続く
「無へと返せ!!!冥界の賢者 七つの鍵かぎを持て 開け地獄の門!!!『ミゼラミスト』」
俺の魔法障壁解除の魔法これで魔力障壁は半分位まで削れる筈
「暗黒よ!!! 闇よ!!! 負界の混沌より禁断の黒炎を呼び覚ませ !!!
『エクスプロージョン』」
南の詠唱魔法は凄まじかった。魔法攻撃の利点は長距離戦が
できる事。俺達は1km近く手前から魔法を放った
1km先には大きなクレーターが出現していた
南の『エクスプロージョン』の威力だ
「ドラゴン、何処へ行ったの?」
「多分、細胞の隅々まで燃焼したと思うよ」
『エクスプロージョン』はただの爆発系の魔法では無い
核融合の応用、原子核にも影響できる古代魔法は
熱核兵器を30秒の詠唱で顕現できる
さらに、熱エネルギーに加えて対象の空間を閉鎖する
『エクスプロージョン』はエネルギー量の割に
威力の小さい熱核兵器の改良型となっている
本物の核兵器より威力が大きいのだ
「......すごい......」
騎士団の人は驚いた様だ。俺も理論では理解していたが、これほどとは
という感じだ
ちなみに騎士団はあっけに取られていて、しばらく
動かなかった。我を忘れてしまったらしい
こうしてお使いは一瞬で済んだ
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