第2話 身分証明書
「では、これよりB組のLHRを初めます。起立、礼」
「「「お願いします!」」」
授業の挨拶をした俺たちB組。そう、俺はB組に編入されることとなった。すなわち、1年B組だ。
「初めに、君たちがこの学園の生徒または高校生というのを証明するための身分証明書
を渡そうと思う。絶対に無くすんじゃないぞ?再発行するには1万もかかるからな」
「そんなにかかるんですか〜!?」
一人の女子生徒が先生に言った。彼女の名は
「だ・か・らな!絶対無くすんじゃないぞ〜」
「二回も言わなくても分かるっつーの」
彼の名は
「それな!!」
彼の名は
流派を持っている剣士はある限られた家系だけであるらしい。
「はい、静かに〜。これが身分証明書となるカードだ。BL機関はこれを、ギルドカードと呼んでいる」
ギルドカードって……ゲームかよ!!と、ツッコミを入れたくなるが抑える。まあ、俺が陰キャだからって訳なんだが。
「ギルドカードとかゲームやん」
笑いながら俺の入れたかったツッコミをしてくれたのは、
「ナイスツッコミ〜!」
さすがは陽キャの関上だな……羨ましい。
「コホン。これにはすでに君たちの名前や年齢等の
「「「はーい!」」」
と陽キャたちが返事する。このクラス、陽キャしかいねぇな。
「安藤……君っていったかな?」
俺はいきなり話かけらたので顔を赤くしてしまった。彼女の名は
「ん?ど、どうした?」
俺は恐る恐る聞き返す。
「いや、その、話かけてみたかっただけで……。ほ、ほら!安藤君全然話ような感じの子じゃないじゃん?見た目が」
話かけてみたかった。と言われただけで俺のことが好きなのかと錯覚を覚えてしまう自分がいた……。
「見た目が陰キャとかよく言われるわ〜。まあ、話そうと思えば誰とでも話せるんだけどな。で・も!面白さは期待するなよ?」
「クスクス。わかりました」
初めて見る笑い方や……。そう思いながら彼女を見つめるのを避ける。そして、先生からついに身分証明書「ギルドカード」とやらを、受け取る。
「これが、ギルドカード……」
ギルドカードには確かに何か書いてある。数字と文字かな?
安藤直樹
1年B組
15歳
――――――
レベル1
HP1000
MP200
攻撃力0
防御力0
素早さ0
斬0
魔10
スキル なし
なんじゃこのステータスは〜!?!?。
心の中で俺は思いっきり発狂した。てか、ステータスが記されているなんてな……。一人の男が声をあげてステータスを読み上げたと思っていたら、そいつは四天王が一人、関上智晴だった。
関上智晴
1年B組
15歳
――――――
レベル32
HP3200
MP1116
攻撃力875
防御力123
素早さ236
斬5687
魔0
スキル 紅蓮斬撃 関上流ヤマタノオロチ 氷龍剣
えっ……なんであいつはあんなレベル高いんじゃ!!ちきしょお……。
「みんなに配れたかな。関上君、なぜ自分のステータスを晒したのかな。まあ、晒すことに悪いことはないけど。コホン。それはさておき。そのギルドカードには、関上君が言ってたようなステータスがあるだろう?なぜ関上君は初めから32もレベルがあり、あんなにステが高いかと言うと、幼少のころから修行してたからだ。全然修行やら特訓やらをしてない者たちは、きっとレベル1だろ」
「レベル1とかカスすぎだろ。なんで修行、特訓の一つもせずにこの学園に来たのか。意味わからん 」
やべぇ……俺だけ場違いパターンのやつや……。てか、能無しならここにいる必要もなくね。魔法も使えるわけじゃねぇし。魔法もスキルの1種として練り込まれているということか、なるほどな。
「ねぇねぇ、安藤君!ステどんな感じなの?」
俺は思わずぎくっとなってしまう。なぜなら、能無し雑魚だからである。彼女にこの事を言うのはなんとしてでも避けたい。
「き、聞くより先に自分から言うのが礼儀というものではないのかな?」
俺は汗を流しながら聞き返す。休み時間にもうすぐでなるためだ。
「うん、いいよ。教えてあげる」
鶴橋恵莉里
1年B組
15歳
――――――
レベル12
HP215
MP123
攻撃力50
防御力13
素早さ14
斬200
魔0
スキル
なんか全体的に思ったよりも、ステ低い感じだな〜と考えながらステを聞いていた。
そしてステを恵莉里が言い終わった瞬間にチャイムは鳴った。
「勝ったああああ!! 」
と、周りに聞こえてしまいそうになるぐらい、心の中で発狂する。
どうやったら俺のステは上がるのか考えているだけで、今日のスケジュールは全て終了してしまった。帰る途中も考えていたけど。
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