第2話
「トド子さん、ちょっと事情があって今日一緒に帰ってもらえないでしょうか?」
トド子さんは幸恵の方から話しかけられたことは初めてで、しかも随分深刻そうな表情で言われたため、何かあったのだろうと察し、「いいわよ」とだけ言い、店の雑誌のコーナーで立ち読みを始めた。十分ほど待ってもらい、幸恵は仕事から帰る準備ができた。二人で並んで歩き、家に向かった。道中、幸恵はぽつぽつと今まであった出来事を話した。一通り話を聞き終え、トド子さんは例の男について言った。
「最低な男ね。今度そいつが現れたらすぐに私を呼びなさい。私が殴り倒してあげるわ」
そして、続けてこう言った。
「幸恵ちゃんはしばらく自分の部屋に帰るのが怖いだろうから、私の部屋で寝起きすればいいわ。大丈夫よ。私はこの通りゲイだから絶対何もしないから。安心してちょうだい」
幸恵はそこまでトド子さんに迷惑をかけるのは悪い気もしたが、実際怖かったのでしばらくお世話になることにした。そのままトド子さんの部屋へまず行った。そして、自分の部屋へトド子さんと二人で行き、あの男がいないことを確認し、洋服や歯ブラシなどの最低限生活に必要なものを持って、トド子さんの部屋へ移動した。トド子さんはコンビニで買った朝食を食べ、幸恵はコンビニでもらってきた賞味期限切れの弁当を食べた。そして二人とも疲れていたのですぐに寝た。トド子さんの部屋も当然のように幸恵の部屋と同じ間取りなので、二部屋しか部屋がなかった。しかしトド子さんの部屋はきれいに片づけられており、無駄なものがまるでなかった。片方の部屋が寝室になっていて、そこでトド子さんはいつものように寝て、もう一部屋のリビングのようになっている部屋に布団を敷いて幸恵は寝た。幸恵は自分の部屋で寝ているよりもぐっすり眠れた。トド子さんが隣の部屋に寝ているだけで、安心感があった。それはあの男から守られているというだけではなく、生活すべてを含めてトド子さんに包まれているような感覚があった。二人ともぐっすり寝た。二人とも全然種類は違うけれど夜の仕事をしているため、生活時間は同じようだった。朝に寝て、夕方前に起きた。トド子さんは午後三時に起きた。いつもこの時間に起きるようにしていた。そしてテレビでワイドショーを見ながら、洗濯をし、部屋の中を掃除した。トド子さんは見た目とは違い、清潔好きで、規則正しい生活をしていた。幸恵は四時過ぎに目を覚ました。目を覚ましていつもの部屋と違うことに驚いたが、すぐにトド子さんの部屋で寝させてもらったことを思い出し、ほっとした。幸恵が起きた頃にはトド子さんはすっかり部屋の中をきれいにしていて、目を覚ました幸恵に気付き、言った。
「おはよう、幸恵ちゃん。よく眠れたかしら」
「はい、ありがとうございます」
幸恵は辛うじてそう答えた。幸恵はこの数年人と話をするということがあまりなかったため、目を覚まして人が自分に話しかけてくれるということに違和感を感じながらも、悪いものでもないとも感じていた。午後五時頃、二人で夕食を食べた。トド子さんが冷蔵庫の中にあった有り合わせの食材で作った野菜炒めを食べた。トド子さんが一人で話をし、幸恵はそれを聞いているだけだったが、幸恵にとってはそれまでに感じたことのない平和な気持ちとでもいうような穏やかな心持ちになることができた。午後六時半頃、トド子さんが仕事に出かけた。幸恵は午後八時過ぎに家を出た。家の辺りにあの男がいないか確認しながら外に出たけれど、幸恵はもうすでにあの男に対する恐怖心はまるでなくなっていた。幸恵はコンビニに着いても落ち着いていることができた。前日のあの不安な状態でいた自分が嘘のようだった。夜のバイトが全く苦痛でなく、いつもより時間が早く過ぎていくように感じた。朝になり、トド子さんが朝食を買いに来た。幸恵から言い出すより前にトド子さんが言ってくれた。
「今日も私の部屋にいらっしゃいね。お仕事が終わるまで待ってるわ」
二人で一緒に帰り、前日と同じように朝の時間を過ごした。トド子さんはぐったり疲れていたし、幸恵も疲れてもいた上、元々話をすることは得意ではないため、あまり会話がないまま朝食の時間が過ぎていった。朝食を食べ終わると、二人ともなだれ込むようにしてそれぞれの部屋の布団に潜り込み、ぐっすり眠った。世間ではこれから一日が始まるという時間が二人にとっては一日の終わりだった。午後三時、トド子さんがいつものように目を覚ましたら幸恵はすでに起きていた。音を立てないようにほうきで部屋の中を掃除していた。
「そんな気を遣わなくていいのよ。私は掃除、洗濯、料理は趣味みたいなもんやさかい」
トド子さんはそう言ったが、少しうれしそうだった。
「私、洗濯もします」
幸恵は言い、洗い物を洗濯機に入れ始めた。
「あら、大丈夫やって。でもそないやったら今晩のご飯は豪勢に作っちゃおうかしら。私は買い物に行ってくるわ」
トド子さんはそう言って、出かけていった。ほどなくして食材を大量に買い込んで、トド子さんは帰ってきた。手際よく料理を作り始めた。野菜などを切るトド子さんの姿は主婦を連想させた。トド子さんが言ったとおり、豪勢な料理が食卓に並べられた。
「ほんなら、遠慮せんと食べてね。いただきます」
「いただきます」
幸恵は小さな声で言い、食べ始めた。
「おいしいです。こんなにおいしいものを食べたのって生まれて初めてです」
「あら、まあおおきに。そやさかい生まれて初めては大袈裟よ」
「いえ、ほんとに生まれて初めてです。うれしいです」
幸恵は人と一緒に食事をすることが久しぶりのことだった。子どもの頃に父・母と食事をしてそのことを何も幸せなことだと思わなかった無邪気な時代を思い起こした。幸恵は黙々とトド子さんの食事をいただいた。言葉にすることはできなかったけれど、一口一口を宝物のように感じていた。食べ終わり、「ごちそうさまでした」とだけ小さな声で言った。しかし、心の中は幸せな気分で満たされていた。幸恵にとっては暖かい食事を人と食べることが最高の幸せだったかもしれなかった。その日も二人とも仕事に向かった。トド子さんはゲイバーで精一杯踊った。トド子さんにとってはこの仕事は天職と感じていたので、毎日全力を尽くして踊り、話をした。トド子さんは仕事をしている時が一番の幸せな時間だった。一方幸恵にとっては夜のコンビニのバイトの時間は決して幸せではなかった。特別いやな訳でもなかったが、楽しいことは何もなかった。あくまでもお金のためと思い、割り切ってやっていた。
トド子さんと幸恵の同居生活はそれからも何となく長く続いた。コンビニにやってきた例の男はそれから全く姿を現さなくなったけれど、幸恵がトド子さんの部屋で寝起きをすることは変わらず続いた。幸恵にとって、トド子さんと一緒に生活することは楽しかった。幸せだと言ってもよかった。トド子さんにとっては特に何の感慨もないことだったが、別に邪魔に思うこともなかったので、だらだらとその生活は続いた。幸恵の部屋にもともとあった生活用品も徐々にトド子さんの部屋に移された。形式だけをみれば同棲しているといってもいいような状態だったが、当然のように体の関係もなかったし、トド子さんは幸恵にそのような感情を微塵も持っていなかった。そんな生活が何週間も続いたため、幸恵は自分の部屋の賃貸の契約が無駄だと思い始めた。自分の部屋を解約して、トド子さんの部屋の賃料を半分払うということを提案した。トド子さんは特に深く考えることもなく、「いいわよ」と答えた。そして幸恵は一人で住む家がなくなり、トド子さんとの共同生活が生活の前提となった。幸恵はこまめによく働いた。掃除や洗濯を率先して行った。トド子さんもそれらのことが嫌いではなく、むしろ休日の趣味のようにしていたけれど、トド子さんの目を盗んではこれらのことを知らない間にしていた。夕食の準備も交代で行うことにした。トド子さんの作る食事は確かにおいしかったけれど、食材にお金を惜しまなかったので、一食にそこそこお金がかかっていた。幸恵は質素な食材でとりあえずの夕食を作る能力を持っていた。
漫然と二人の共同生活は続いていった。トド子さんはその生活に対して何の感慨も持たず、ただ何となくその生活をしていただけだった。しかし幸恵はその生活が大変気に入っていた。今までの人生で一番幸せを感じていたといっても言い過ぎではなかった。二人の生活の中で特に会話が多くあった訳でもなかった。むしろあまり二人で話をすることがなかったと言った方が本当だった。それでも同じ家に一緒に生活する人がいて、窮屈さを全く感じなくてもいいということを幸恵は初めて経験した。幸恵はこの生活が永遠に続いてくれればいいと思い始めていた。しかしそれが無理であろうことも分かっていた。トド子さんは性的嗜好として、男性しか好きになれない。もともとそれを承知していたからこの生活が始まったのだ。トド子さんが人として自分のことをとりわけ何とも思っていないことも幸恵は十分に分かっていた。ただ何となく今の生活は続いているだけのことで、全く偶然の産物だ。今の生活をずっと続けようと思っても二人の間をつなぐものは何もない。
幸恵にある考えが思い浮かんだ。二人の子どもを作れないだろうか。普通にはそのようなことができるはずはなかった。何とか物事をうまく運んでそのようなことができないか幸恵は真剣に考え始めた。しかしかなり困難なことが二つあった。まずトド子さんに自分と子どもを作り家庭生活を営もうと思ってもらうことだ。人間的に魅力の乏しい私とあえてそのような生活をしてもらえるとは思いにくかった。そしてもう一つ、現実的な問題としてどのように子どもを作るかだった。絶対にトド子さんと普通のセックスができるはずがなかった。かと言って体外受精で子どもを作ることには抵抗があった。何とか工夫して子作りができないものかと考えた。どちらの問題も妙案は全く浮かばなかった。トド子さんとの関係が大きく影響してくる問題のため、何か策略を巡らして何とかなるものではなかった。そうこうしているうちにトド子さんとの共同生活も五ヶ月が過ぎていた。完全に例の男の存在について二人とも忘れていたけれど、何となくその生活は続いていた。幸恵はそのことについて何も言い出さないトド子さんが不思議だった。いくら生活費を半分出し合っているといっても、それほど広くないトド子さんの部屋に自分が住んでいることはトド子さんにとって邪魔だろうと幸恵はどこかで思っていた。それなのにトド子さんはそのようなことは全く話題にすることがなく、この生活をさも当然のことのように続けてくれていた。幸恵は子どもを作ることについてあれこれと妄想的なことも考えたりしたけれど、いっそトド子さんに正面から当たってみようかと思った。そうした方がトド子さんに対して自分の気持ちを素直に伝えられる気がした。またどこまでも誠実なトド子さんに卑怯なこともしたくなかった。暦で大安の日を探し、この日に言ってみようと心に決めた。数日があっという間に過ぎ、その日になった。トド子さんに言おう、言おうと思いながらなかなか言い出せなかった。もう仕事に行かなければいけない夕方、今言わなければ永遠に言えないと、意を決してトド子さんに言った。
「トド子さん、ご相談があります。ちょっと聞いてもらえますか?」
「何?幸恵ちゃん。突然改まって」
トド子さんはお化粧をしていた手を止めて、幸恵の方を向いた。
「あのー、本当に突然のことでびっくりするかもしれないんですけど」
「何よ。お金のこと?」
「いえいえ、ほんとに恥ずかしくて言いにくいことなんですけど」
「なになに?」
「あのう、二人の子どもを作りませんかってことなんですど」
とても小さな声でもじもじしながら下を向いて何とか幸恵は言った。トド子さんの動きが止まった。
「何を突然言い出しはるん。心臓がのどから飛び出すか思うたわよ。子どもを作りたいって言いはるん?」
トド子さんは目を見開いて本当にびっくりした表情をしながら言った。
「はい。そんなことができればいいなと思って」
幸恵はトド子さんの方を向かずに下を向いて答えた。
「子どもを作るって言いはるけど、どないしたら子どもができるかちゃんと知ってはるん?」
「それは一応分かってるつもりですけど」
「人工授精で作ろうってこと?」
「いえ、普通に作りたいと思ってるんですけど」
「幸恵ちゃんも今さらこんなこと言わんでもよー分かってはるでしょ。私はゲイなのよ。本物のゲイなの。見た目は男かもしれないけど、中身は女なのよ。どうしようもないじゃないの」
「もし、トド子さんが自分の子どもが欲しいっていう気持ちがほんの少しでもあれば、何とか工夫できないかなって思うんです」
「子どもは確かにほしいって思うわ。私は子どもは好きだもん。でも工夫って言ってもどうしようもないでしょ。私は女の人とセックスは絶対できないわ」
「でも、トド子さんは子どもは欲しいですか?」
「そうね、子どもは欲しいわ」
「私との子どもでも構わないですか?」
「そうね。幸恵ちゃんとの間だったらかわいい子どもができるかもね」
「それじゃあ、何とか考えてみましょうよ」
「何や簡単に言いはるわね。何度も言うけど私はほんまのゲイなのよ。子どもはもう随分前にあきらめてるの。そういう運命なのよ」
「いや、何とかなると思います。ちょっと時間をください」
「時間をかけても何とかなるいうもんでもないんよ」
「そうかもしれませんが、でも今日はトド子さんが子どもがほしいと思われていたことが分かっただけでうれしいです」
「そやさかい、仕方がないこともあるんよ」
「はい、でも私にまかせて下さい。ちょっと考えがあるんです」
「そこまで言わはるなら期待しないで待ってるわ」
「ありがとうございます。頑張ってみます」
そのようにして、子どもを作ることがとりあえず二人の中で共通の事項となった。幸恵は子どもを作る方法について学校の保健の授業で習った程度の知識しかなかった。もちろん今まで男性と性交渉を持ったことはなかった。だから考えがあると言っても実際は大した考えがあるわけではなかった。子どもを作るためには、男性の精液を女性の膣の中に入れればいいということを認識していただけだった。女性に関心のないトド子さんの性器を自分の中に入れる方法について具体的なアイディアはなかった。誰かに聞くこともできないので、幸恵は次の週末に図書館に行ってこっそりと「大人の医学」の本を見た。性交に関する項目を読んでみた。その本には倦怠期に入った時の夫婦のセックスの仕方について詳しく書かれていた。それによると男性も勃ちにくくなるし、女性も濡れにくくなるとのことだった。その対処法として女性の性器にローションを塗ることがよいと紹介されていた。これは使えると思った。ただローションがどこで手に入るかということまでは書かれていなかった。おそらく薬局に行けば売っているのではないかと思い、家からわりと遠くの大きな薬局で探してみた。あまり種類はなかったけれど、その店でローションは売られていた。幸恵は一歩前進した気がした。早速家に帰り、トド子さんにこの方法を伝えようと思った。家に帰るとあいにくトド子さんは留守だった。夜はトド子さんは仕事があるので、翌朝、仕事から帰ってきてから話してみようと幸恵は思った。トド子さんがどのような反応をするか楽しみだった。翌朝、トド子さんが仕事から疲れた様子で帰ってきた。早速前日考えた案を幸恵はトド子さんに話してみた。トド子さんは冷静に聞きながらも、子どもに教えるように言った。
「でもね、幸恵ちゃん。問題は私の息子が幸恵ちゃんには反応しないことなの。幸恵ちゃんにローションを塗ってみても私の息子が固くならないから入れられないのよ」
「でも、何とかトド子さんの息子さんを固くすることはできないですか」
幸恵はまじめな顔で言った。
「そうやねえ、私は一人でオナニーしてみようかしら。それでいきそうになった時に幸恵ちゃんの中に入れてみよかな。そんなに簡単にうまくいくとは思えへんけど」
「でも、それでやってみましょうよ。トド子さんが寝て休んで元気になってから試してみましょう」
幸恵は明るい表情で言った。朝食を食べ終わり、二人は眠りについた。幸恵は珍しく興奮してなかなか眠りに入ることができなかった。しかしいつしか寝入っていた。午後三時頃、二人とも目を覚ました。
「それじゃあ、トド子さん試してみましょうよ」
幸恵は屈託のない表情で言った。
「そう言わはってもなかなかうまくいかへん思うわよ」
トド子さんはあまりやる気がなかった。それでも幸恵の無邪気さにうたれて、やらざるを得ないかと思い、なんとか頑張ってみようという気持ちになってきていた。
「ほなら、幸恵ちゃん。まずは隣の部屋で待っててくれへんかしら。準備するのに人に見られるのはちょっと恥ずかしいわ。たぶん十分くらいでいいと思うわ。その間に幸恵ちゃんも用意しておいて」
「はい、分かりました。それじゃあ、トド子さん、頑張って下さい」
幸恵は照れることもなく、まったく普段と変わらない調子で言った。そしてトド子さんは自分の部屋に一人で籠もった。ゲイの雑誌を何冊か本棚の奥から取り出した。その雑誌の裸の男性の写真を見て、集中しようとした。その写真の中にお気に入りの男性がいた。そのページに来た時、気分が盛り上がってきた。性的な気持ちになってきた。そのままの気分を維持させながら自分の性器を手でしごいた。隣の部屋では、幸恵がパジャマのズボンとパンツを脱いで待っていた。十分とトド子さんに言われたので、五分後くらいからローションを性器に塗り始めた。ヌルっとして変な感触だった。ローションが乾いてはいけないと思い、少しずつずっと塗りつづけた。何の感慨もこめずに何かの作業をするようにそのようにしていた。トド子さんは意外と集中して自分の世界の中に入り込めて、性器も随分固くなった。これならいけそうだと思い、そのままの気持ちを維持しながら自分の性器をこすりながら、幸恵の部屋の扉を開けた。
「幸恵ちゃん、いけそうな気がするわ」
素早くそう言い、ローションを塗っていた幸恵の性器に自分のものを挿入した。意外と簡単にすっぽりと入った。そしてそのまま何回かピストン運動を繰り返した。幸恵は十分ローションを塗っていたので、二人とも何も無理をすることなく、こすり合うことができた。トド子さんは何とか今いかなくてはいけないと思い、頭の中で好きな男性とセックスしている想像をしてみた。目をつむり、今自分の性器を入れいているのは幸恵ではなく、好きな男性のお尻だと思いながら、こすり続けた。おそらくほんの一分くらいそうしていただけだろう。トド子さんはいくことができた。もちろんトド子さんは自分がいったことが分かったし、幸恵も自分の中に精液が流れ込んできたことが分かった。そして、すぐに二人は離れた。トド子さんはそのままお風呂場に行った。そして自分の股間を洗った。幸恵はトイレに行ってローションをふき取ろうとした。なかなかベタベタして取れなかった。トド子さんが風呂場から出てきてから、幸恵も風呂場へ行き、自分の股間を洗った。トド子さんはその日は幸恵に何も話しかけられなかった。幸恵は普段から話をすることがほとんどなかったので、いつものように静かにしていた。夕方になって、二人とも仕事に出かけた。
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