第11話



◇ZACK地下:電力室





楓と久能が地下の電力室にたどり着いていた。


久能はすでにレッドバロンのスーツを身にまとっていたが楓はビジネススーツのままだった。



『怪物が来たぞ、どうするんだ!』久能が声をあげる。


『予備電力を起動させたまま、メイン電力の再起動を行う お前は怪物を止めろ』



『電力切らすなよ』そう言うと久能は怪物に向かっていった。





◇ZACK:1F




バキーン!!!



ミカエルの槍とアザゼルの槍が交差し、その勢いで火花を散らしていた。



『なぜ、人界の肩を持つ』


『人界を守るのも天界の使命だ』


『人界が欲と暴力で満ちてきている事を知っているだろ もはや救う価値があるのか?』


『お前らも天界に攻め込む為に人界人を利用しようとしているんだろ』



『さすが兄弟だなミカエル、ルシファーの考えが手に取るようにわかるのか』



『ふざけるな!』そう言うとミカエルは交差した槍を振りほどき、態勢を整えた。



少し離れたところでは黄昏貴美子が両手に銃を持ち、怪物と応戦していた。


『怪物の数が多すぎてきりがないわ』








◇ZACKメイン本部




ズサ! ズサ! ズサ!



ナイトイーグルがすばやく矢を放つ。



そのすべてが怪物に命中し、その場に倒れていくが尚も後ろから怪物が押し寄せれくている。



『矢・・足りるんですか・・』緒方が恐る恐る聞く。



『お前はそんな心配するな、データ解析は』


『ようやく60%まで行きました・・ただ電力はまだ低下中です・・』



『楓さん・・頼みますよ』ナイトイーグルはそう呟くと素早い身のこなしで矢の刺さった怪物から矢を抜き取ると迫ってくる怪物に放った。








◇ZACK廊下




『楓、状況は?』


佐渡はZACKの廊下を小走りに進みながらワイヤレスイヤホンで連絡を取っていた。


《今、再起動させているところです》


佐渡はすばやく拳銃を取り出すと目の前に現れた怪物に打ち込んだ。


《大丈夫ですか?》


『ああ、ジェネシスをメイン本部に向かわせてるからそっちには行けない、何とかいけるか?』


《こっちはレッドバロンがいるから大丈夫です、メイン本部に向かってくださいナイトイーグルが一人で応戦しています》



久能は楓にひと睨み効かせながら目の間にいる無数の怪物を相手にしていた。



『分かった、そっちは頼むぞ』






そう言うと佐渡はジェネシスに本部に向かうよう指示を出した。







ZACK内でそれぞれの攻防戦が続いていた。






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る