第3話 sleeps 午後
あぁ、眠たい。
タイトルの曲を歌った鷲崎健さんは、自身のラジオで仰っていた。
「自分がそうだが、不眠の気がある人は「眠い」ことと「眠れる」ことに距離がある。」
その言葉の真意を身を以て理解する。「眠い」ので頭はどんより重怠く上手く働かない。頭という司令塔が機能していないので、身体はいくら元気でも無用の長物も同然。頭の中途半端な司令に従うものの、半端な司令の通りにしか動かない。五肢に其々別の脳があって、頭脳は統括司令なら良かったのに。なんて妄想には頭がまわるのね私。そう書いてるうちにも欠伸を一つ。
欠伸が出るほど眠いのに、布団に入っても、炬燵に寝転んでもその先には堕ちない。読書をしても、ゆっくりと深呼吸をしても。流れる音楽を変えても無音にしても。
暖かい飲み物を飲んでも満腹まで食べても。只々「眠ろう」と努める時間、実質何もしていない時間が募っていく。時間と共に働かない頭は感情に寄っていく。苛立つ、でも眠い。眠れはしない。このループで既に2時間。
いっそ無理やり頭を働かせてみたら「眠い」の先に堕ちゆけるのでは、と思いこうして文章を打ち込んでみている。
文章を書こうと頭は少しだけクリアになるものの、今度は身体にガタがくる。首回りが重い。
30を超えてからのこのような時間の無駄遣いは、それまで以上に心に焦燥感を産みますなぁ。
あぁ眠い。
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