「『普通』ってなんだよ!」って一度は思った方、結構な数いるんじゃないでしょうか。
かくいう私も「『普通』とは……うごご」なんて、『自分はどんなに望んでも手に入らない、けれどそれは世間の当たり前』という矛盾しきったトンチキな概念について切望し、嫉妬し、憎んだことがあります。
「手に入らないなら普通でなくていいや」なんて思えるようになり、それからは特に気にすることもなかったのですが、ある時思ったのです。
「今の自分、実際『普通』に振る舞えているのでは?」
それはいったいどのようなときに現れるのか、まるでわかりません。
誰にでも適応され得るもので、誰にも適さないものであります。
この作品はそんな『普通』を望み、けれど望まれない少女たちの話。
いざ、『普通』を手に入れん――!
そうして歩み出す少女たちの行く末をどうか見守ってください。
最後には暖かな気持ちになれるはずです。