第一章 幕開け


「でも、どうして、私達を部員にしたんですか?」


舞香が問うと、俊一は、腕を組み、フッフッフと笑う。


「それは、松嶋くん……………」


サッと、一也の方を指差し


「この、ノッポくんがいたからだよ!」


と言った。


「ノッポ……………。矢崎です。」


「やっぱり、目立ちますからねぇ。ノッポくん。」


「おいっ。」


俊一に合わせる舞香に、一也は、ツッコミを入れる。舞香は、叶多を見て尋ねる。


「武内くんは、自分から入部したの?」


舞香の言葉に、叶多は言う。


「連れて来られた。」


叶多の呟きに、俊一は、こう言おうとした。


「何故なら、彼は……………!」


「マスクをしてるから?」


一也に先に言われ、俊一は、口を閉ざした。


「……………………。」


「しばらく、静かになるかな?」


一也の言葉に、舞香は、クスッと笑う。と、その時、部室のドアがガラリと、勢いよく開く。


「会長!任務完了で、ございます!!見事、受理されましたぁ!!」


それを聞き、俊一は、すぐに元気になる。


「おおっ!そうか!よくやった!副会長!!」


「はい-!!」


騒がしい高校生活が始まりそうである。

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