産んでないのに母乳が


 李二娘は突然、背後から胸を掴まれます。

 振り返れば、王母娘娘(わんむーにゃんにゃん)が立っていました。


「ねぇ妙玉、二娘が胸をいじってほしいと、身体が訴えているので、チョット借りていくわよ」

「床上げは済ませたようなので、ご褒美に後で可愛がってあげるわ、大事なところをお手入れして待っているのよ」


 何時でも何処でも王母娘娘(わんむーにゃんにゃん)さんは神出鬼没、傍若無人ですね。


 別室で、今度は真っ正面から乳房をもまれる李二娘、はしたなくも声がでます。


「二娘、なにやら情けない気持ちになっているようですが、お前が妙玉を逝かせて、黛玉をはらませたのでしょう?」

「実感がないなら、黛玉に乳房を含ませてみなさい、幼子に乳房を吸われたら、母性を感じるわよ」

 耳元で娘娘(にゃんにゃん)が囁きます。


 娘娘(にゃんにゃん)にその後、激しく責められた李二娘でした。


 翌日、みだらな姿のまま、ベッドで目覚めた李二娘、なにやらスッキリとした気持ちなのです。

「そういえば娘娘(にゃんにゃん)様が黛玉に乳房を含ませなさいとおっしゃっていたわね……でも乳首がひりひりするけど大丈夫かしら……」


 そんな事を思いながら身支度をして、妙玉に朝の挨拶に出向きます。

 するとベッドにあらわな姿の妙玉さん、呆けた顔、足は開けたままです、母親ではなく女の顔をしていました。

 王母娘娘(わんむーにゃんにゃん)が散々に妙玉を抱いたようです。


 見ると側のベビーベッドに黛玉が寝ています。

「可愛い寝顔ね……私と妙玉様の娘……」

 なにか黛玉が愛おしく……と、二娘の乳房からは母乳が出たのです。


 その時、黛玉が目覚めたのか、泣き始めたのです。 

 妙玉は起きません、慌てた李二娘、胸をだして黛玉に含ませました。


 黛玉は乳房を力強く吸い始めますと、その瞬間、李二娘の全身に何かが走ります。


 どうして!理解できない二娘。


 黛玉はさらに乳房を力強く吸い始めます。


 あぁぁぁ、黛玉。


「よしよし、お腹が減っていたのね♪お乳をあげるわ♪いっぱい飲んで元気で大きくなるのよ♪、」


 実は王母娘娘(わんむーにゃんにゃん)が二娘の乳房というより、この場合、乳頭を散々に刺激し、母乳が出るように細工していたようなのです。

 相当に乳頭をもてあそばなければ、無理なのですが……


 勿論、高プロラクチン血症や脳腫瘍などではありませんよ、ただプロラクチンやオキシトシンなど、かなり理不尽に二娘の体をいじっていたようですけどね。


 初めての黛玉への授乳、乳首が痛いぐらい吸ってくれます。


 李二娘はヒリヒリする乳首に悩みながらも、何ともいえない幸せを感じたのです。

 授乳が終わり、満足して寝始めた黛玉を愛おしそうに見つめる二娘です。

「黛玉……可愛い私たちの娘……」


「そうよ、黛玉は私と貴女の愛しい娘」

 いつの間に目覚めたのか、妙玉が二娘の耳元でささやきました。


「二娘、今度は私がマッサージしてあげるわ」

 そういって二娘の乳房を、もみほぐし始めたのです。


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