最終話 再会というより再開
樫野と桜井は低体温症で一時入院していたが、一週間後には樫野が先に学校に復帰した。桜井は足を捻挫していたため、樫野に遅れて三日後に戻った。
「おはよう桜井さん。久しぶり。足はもういいのか?」
「うん。テーピング巻いてあるし、しばらくの間、送迎はお母さんに車でお願いしてあるから。…って、久しぶりじゃないでしょ。病院で何度も顔を合わせているし」
「ところで、足良くなったら次はどこに行く? 山はしばらく行けないだろうけど、どこか近場でいいところない?」
「デートのお誘いってこと?」
「ストレートに言えばそういうことになる」
「どこがいいかな〜ランチしてから映画館とか遊園地で絶叫マシーンとかお化け屋敷でビビった樫野くんを置いてわたしだけ脱出するとか〜」
「お化け屋敷ビビるかな〜逆にそっちが自信ないなぁ。てか内容フツーだなあ」
「あ、待って。樫野くんと一緒にお菓子作りたい! 今度、樫野くんのお家にお邪魔してもいいかな? あれ? まさか唐突すぎ?」
桜井は自分で自分の発したことばにパニクったようだ。
「いいよ。だいじょうぶ」
「やった!」
樫野はガトーショコラ第一号は桜井に食べてもらおうと思った。
(了)
インドアの僕を外へ連れ出してくれた子 早起ハヤネ @hayaoki-hayane
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