『小さなお話し』 その21の4
ふたごきは、トラッシーと、ジェニファーにまたがり(と、いうより、のっかり)、海岸沿いを進んだ。
あまり高くはない山と、穏やかな海に挟まれた境界線をすすんだのである。
やがて、背中に夕日をかんじながら、ふたごきは、ある物体から、見下ろされることになった。
『ぶったまげた‼️ 教授、こりゃ、なんぞなもし?』
地面から、真っ直ぐに立ち上がる太い棒の先端に、何者かが、まさに、乗っかっていた。
それは、巨大な、『ごき』、であった。
『ああ、なんてことだ。こんなに、近くにいたのだ。』
教授は、トラッシーから降りて、その、巨大モニュメントを見上げた。
『きみ、分かるかね? これこそ、『ごき大将』だ。』
『伝説の、英雄‼️』
『そうだ。』
『でも、いっしょに、くっついてる、気持ち悪いのは?』
『ここに、文字が彫り込んである。今は使われない、『ひと』が用いたものだ。』
『は、初めて見ました。なんと、書いてあるのですか?』
『ふむ………こうだ。『永遠にこのごきとひとを記念するために、この碑を作成せしものなり。偉大な『ごき大将』と、よき友人『やましんさん』の、ありし日のすがたである。かれらは、地球を救おうとした。その事実を、ここに、記録するものなり。』
『なんと。これは、教授。まさに、ごきと、ひとが、協力して、宇宙ごきたちと、闘ったという、証拠ではありませんか。あなたの、学説を、立証する‼️』
『うむ。しかし、これだけでは、あるまい。ふ〰️〰️〰️〰️む。』
教授は、この、モニュメントの周囲を、用心深くゆっくりと回った。
そうして、砂に埋もれていた部分を、トラッシーと、ジェニファーに、 掘り返させたのである。
『あった。ちいさいが。文字だ。なになに。〽️夜中の晩にまんまるな月がふたつのあたまを照らすときに入口はひらかれん』だそうだ。』
『なだ? そりゃ⁉️』
『こんやは、満月なはずだな。待とう。きみ、《のりつくだににぎり》出したまえ。今のうちに、腹ごしらえだ。』
教授が、言ったのである。
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