第34話

 あの場所だ。仄暗く神秘的で不思議とやすらぎを感じるあの場所だ。


 僕はスマホのチャットアプリを開きメッセージをうつ。


 安藤『こんにちは』


『今お時間よろしいですか?』


 メテオ『いいわよ』


    『どうかしたの?』


 安藤『はい』


   『実は今メテオさんがいる場所の近くに来ているんです』


 メテオ『何それ』


    『気持ち悪い』


 確かにこれは気持ち悪いな。反省しよう。


 安藤『すいません』


   『でもとりあえず一回会いませんか?』


 メテオ『まあいいけど』


 安藤『では少しだけ待っていてください』


 そううってスマホをしまい歩き始める。ここは、なんというか進んでいるはずなのに進んでいる感覚がなく不安になる。時間の感覚もわからなくなり今何分歩いたかもわからない。数分かもしれない。途方もない時間歩かされたのかもしれない。でもやっぱり進んでいるようで待ち人が見えてきた。


「やっと会えましたね。メテオさん」


「そうね。安藤君」

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