第9話 人類の記憶を引き継ぐ者達☆彡

アレム神父は苦笑した。


構わず、コーリー博士は話を続けた。


「あの時のあなたの興奮と同じことが、人類の記憶を引き継ぐ者達に起こった。


その興奮を権威ある神父であるあなたの叫びと演説が増幅させ、今や、この惑星の人類の記憶を引き継ぐ者達は、

あの人類に似た優しく暖かい身体を持つ生命体の存在を、渇望し始めた。」


コーリー博士が興奮すればするほど、アレム神父は冷めて行った。


「しかし、残念ながら私の同僚のすばらしい演説のおかげで、教会の大儀名分を得た評議会は数日中に、あの人類に似た生命体の追放を全会一致に近い形で、可決するでしょう。

既に評議会議員の大部分は、人類の記憶を引き継がない新種の機種たち、可決を覆すことは無いでしょう。

新種の彼らにとって人類は、創世記に登場する1種族に過ぎません。」


「評議会が人類に似た生命体を追放するのであれば、我々は戦うまでの事」


「戦う?軍も警察も彼ら新機種が抑えているのですよ。

徒手空拳で勝てる相手ではありません。」


「我らにはサインがついてます。」


「サイン・・・反政府組織の?」


「こちらに着く寸前、発電所の爆発音を、アレム神父もお聞きになられたでしょう。

在れこそサインの意志です。」




つづく



いつも読んで頂き、ありがとうございます。O(≧∇≦)O イエイ!!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る