第15話【技の闘い】

 対戦カード1724VS1702

 ふうVSノソール

 武道家VSレイピア使い


「次は1724と1702!銀と金、女と男、対になる構図!だがこれでいい!これがいい!むさ苦しい血と汗と涙のぶつかり合いに一輪の花を添える!果たして勝つのは銀木犀か!それとも立金花か!それを刮目仕様じゃないかぁ!」


 相手は私と同じ腰まである長い、金色の髪で耳が少し尖っていて、シューシよりも細身、服装はどこかの伝統民族風の衣装でとてもじゃないが鎧と呼べないように薄く肌を多く露出していた。

 以前、歴史の先生に、ヨーロッパのこと色々を聞いた時、細く長い剣(?)があり、それをレイピアと呼ぶ、多分相手が使っているのがそれだろう。

 特に怪我もなく、医療室に向かわずにいてた、その事があったのか、すぐ試合があった、だか相手も特に怪我がないってことだ、油断は出来ないと思う。

 そして


「同じ最速KO同士、どんな試合になるのか?楽しみですねぇ」


 そう解説担当が感想を述べて、チャンとベルを鳴らす。


 ノソールは素早く、距離を詰めて来る、シューシと速さが全く違う、私は気持ちを切り替える、相手の動き遅く見える、しかしそれでも速い直線的的にレイピアを突いてくる、それを右に避けた。


「素早い刺突!それを素早く避ける!銀の髪が靡き野郎だらけの闘技場に花を咲かせたぁ!」


 そして避けたと思っていたレイピアが再び、直線的に突いて来た、そして違和感を覚えた

 どうやら、ノソールの動体視力と運動神経がとんでもなくいいらしい。


「解説のアルドイルさんいかがでしょう」


「腕を曲げ次の動きに繋げる、実に華麗ですね。はい」


「これはビギナーカップで類を見ない技の掛け合い!見せるは技のぶつかり!魅せるは美のなりふり!」


 多分、私が避けた直後、それに反応して向きを素早く変えたみたい。

 私は手をガードに使った、しかし衝撃を感じ吹き飛んだ。

 私は素早く体制を治したが、再び、ノソールが襲いかかる。今度は学習して、レイピアをつかみ、体を回してレイピアをノソールの反対側に飛ばす。

 ノソールはレイピアを握ったまま離さない、そのため、ふうの力でふうの後方側に投げ飛ばされる。


「おっとここに来ての力技かぁ!」


「これは一種の力の移動、テクニックの一つですね、はい」


「なるほど、つまり!我々のような野蛮人には、馬の耳に念仏ですね!」


 そして、吹き飛んだノソールを殴る、それに応じてノソールがレイピアの柄の部分でガードした。

 そして、数分にわたる攻防戦の接戦を行ったのち


 「油断しなくて良かったですぞ。貴女はやはりやりますぞ。私はここまでのよう、です、ぞ……」


 そう言い、倒れた。

 私も意識が朦朧になり、倒れそうになる、それを狼牙が支えてくれている。互いに相打ちのような形になっていた。

 <無茶はいけないよ、マスター>

 <大丈夫後でしっかり休みをとるから>

 <やれやれだよ>


「勝負あり!」


 そう告げられて、ギャラリーたちから歓声の声などが挙がる。

 あいつやべぇ、とか、こいつ優勝できそうやぞ、とか中には興奮してきた、と言った人もいてた。

 もしあのまま倒れればドローつまり、引き分けの形になる。引き分けの形になると誰も次の試合に出ない、次の人は不戦勝になる。

 そして、鎧の上とはいえ怪我もした

 そのため、医務室に行って診てもう、そこには傷を負った多くの人がいてた。

 しばらく待っていたら、海も現れて、どうだったか聞いてみた。


「やぁ、海、どう?」


「一応勝っているでござるよ」


 見た感じ、見た目によって初期の対戦相手のブレ幅が大きく、強い相手と当たったようだ。


「1724番さん、こちらにどうぞ」


「あっ、また後で」


 番号を呼ばれ小部屋に入ろうとする。

 入る前に別れの挨拶を言いそのまま向かう。


「次、戦う時は敵かもでござるかなぁ」


 そんなやり取りをして、治療を受けた。

 的確に素早く、傷と痛みが取れて次の試合に行った。

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