第13話【闘技場】

「参加者はこちらで、観戦者はあちらで、チケットをお買い求めください」


 受け付けのお姉さんが案内をしている。

 私は海と一緒に申請に行く、メナとスネ夫は一足先にチケットを買い、良い席に探しに向かった。


「参加します」


「頼もお」


 気合いを入れ、申請する。


「身分証をお出しください」


「これでも、いいですか?」


 そう言われ海と共に冒険者カードを出す。


「ええ、構いません、それではお預かりします」


 そう言って、渡した冒険者カードに目を通す。そして、黒いの幾何学模様きかがくもようが描かれた紙を出しそこに手をあてた。

 すると、薄青い光が現れ、空中に形を組む。

 よく見るとリストになっていて、そのリストの中に私の名前が異世界の文字で表されていた。


「初めて、ですね。それではビギナーカップに申請になりますが、大丈夫ですか?」


 確認を求めに聞いてくれた。


「大丈夫です」


「それでは説明致します。ビギナーカップは初めての人や初心者などの人が参加する戦いです。武器などはこちらから、危険があまりなく、耐久を付属したもの支給します、乱闘とトーナメントがありますがどうしますか?」


 丁寧に説明をしてくていて、簡単に言うと初心者向けで武器は危険が少ない。

 乱闘とトーナメントなら乱闘よりもトーナメントの方が、一人一人で戦って学べるからいいと思う。


「トーナメントでどう?」


「異論無き」


「と言うことで、トーナメントをお願いします」


「承知しました、試合表をどうぞ。あと参加される方は選手と呼ばれ番号で呼ばれるようになりますのでご注意を」


 試合表を渡された。しかし何も書かれていない、よく見れば裏に幾何学模様がある。


「あのー、何も書かれていないです」


 そうただ薄い青色の幾何学模様しかなく、それ以外は何も描かれていなかった。


「大丈夫です。組み終わると魔術陣が発動して写るので」


「分かりました。ありがとうございます」


 これは科学的にでは無いけれど、魔法の世界は魔法という科学とは違う形で、生活を豊かにしているを思い知る私であった。

 そして【参加選手準備室】に向かった。

 準備中、他に人に話しかけられた。

 私と同じ、初めての人、何回も通っている人。

 おじさん、怖い人、綺麗なお姉さん、おじぃさん、オカマ、ナルシスト、ヤンキー、ビギナーカップじゃない人も居た。

 あと掛け金制度もあるらしい、もしスネ夫やメナが掛けたら誰に掛けたか聞きたい。

 ビギナーカップのトーナメントで勝負の分け方は審判が決めるらしい。

 活躍などをすればあだ名で呼ばれ始める。


「1724番さんと1342番さん出場時間になりました、格闘場に集まってください、繰り返します……」


 確か、私は1724だった、と言うことは出場になった。

 初めてだけあって緊張する。そんな気持ちを抱いて格闘場に向かう、その途中、海とハイタッチを交わす。

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