第7話【買い物】
る。
チュッチュッ
小鳥な囀りを聞こえた。
「もう朝なのか、ってうわっ、何でメナちゃんがいるの」
同じ布団で、メナちゃんが私に抱きつくようにくっついていることを触覚、視覚、嗅覚の三覚で気づく。
「お姉様に甘えたくてつい」
「ついって、ってお姉様!?」
一つ一つを整理すると、ふたつの疑問が思いつく。ついと、姉のふたつに。
「はい、昨晩の恩に豪快な一撃、途中で気絶しまいましたが、惚れてしまいました!ですからお姉様と呼ばせてください」
どうしてこうなったし。それにあれで豪快になるかと言われると疑念が残る。まるで取って付けたような言葉と並びだ。
「ふうでいいのに」
「いえ、お姉様と呼ばせてください!」
「もぉ、分かったよメナちゃん」
ベットで上半身だけを起こしている私にのしかかり、肘で支えている状態を押し倒すような食い気味に来るその勢いにすぐに折れて、諦め気味に言う。
「お姉様、宜しければメナって呼んでください」
「め、メナでいいのかなぁ」
流れのままに乗るも、微かにある困惑の表情を浮かばせる。
「ありがとうございます」
何か一晩でメナちゃんのイメージが一晩で変わった気がする。まるで何かを欲しているようだ。
そして、扉が三回ノックされる。
「どうぞ」
ここは自分たちが借りた宿で、返事をするなら借りた人がいい、だから私が間をあまりおかず返事する。
「目覚めたようね。仲睦まじい事、準備出来たら、朝食食べに行くわよ」
スネ夫が入ってきた時、ドアの外側に貼られていた番号札の違いに気づいた。
「ちょっと待って、何か部屋が違っているんだけど」
「ああね、女の子2人だから部屋変えたのよ、
2人部屋に。スキンシップはほどほどにして朝食食べに行くわよ。まあ詳しくは後からにでも」
「あっ、うん分かった」
朝食を頼んで待っている間、何があったのかを話してもらった。
「まず、ふうちゃんが倒れてから、というか倒れる前に受け止めたけど、メナちゃんが寝ていてたの」
倒れる前までは分かる、だが、ここからが分からなかった。
「元々メナちゃんとは、冒険者組合の所で話してここに泊まることになって、2人部屋を2つのする事は決まっていたのよ。まぁふうちゃんにはまだその時伝えていなかったけど、ふうちゃんがクタクタになって来て倒れた。そこで海を起こして部屋を変えたわけ」
「なるほど」
海は途中で起こされて寝不足で今は変えたあとの部屋で寝ている。
「ねぇ、メナちゃん海を起こしてくれない?」
「ええ、大丈夫です」
「部屋は1番奥の右側」
そういわれ、メナが起こしに行くのが見えた
「で、ここからが重要な話」
それを聞き私はゴクリと固唾を飲んだ。
「何故か、異世界なのに建物が日本風なのが有ったり、チャイナドレスを着ている人がふうちゃん以外にもいたり、服屋さんのデザインに現代風のが有ったりする原因が分かったわ」
私は真剣な顔になり、じっくりと聞いた。
「地球人がちょくちょく、転生しているらしい」
「ま、マジか」
「骨董屋で日本語の古い本が有ったのよ」
「なら異世界なのに現代感があるこの感じは納得」
これで今ある、1つの謎は解決出来た。
「まぁ、発見はこんなもの、あとは私たちのギフトを研究をしたって所、今日は教会によってから私は魔法の、海は刀のプログラムを受けようと思うの、ふうちゃんは?」
「私はいいかなぁ。どうせ殴るだけだから、と言うか、スネ夫は魔法系のギフトで、海は刀系なんだなぁ」
拳系のチートを選んだのは、間違いとも思えた。
伸び代があまりないと強くなれないし、弱くても伸び代がなれば強くはなれない。今の私は伸び代がなくそこまで強いとも思えなかった。
<そんなことないんじゃないマスター>
<と言うと?>
<ひ・み・つ>
<なんかずるいね>
<えへっ>
狼牙は信用してない訳では無いが、やはりこの拳に違和感を感じる。チートはどちらかと言えば狼牙だと思う。
「うん、そうねぇ。っとそろそろかなぁ、海が来るの」
「おぉ、待たせてすまぬ」
「いいってことよ。二人共運んでくれてありがとう」
私は素直に、スネ夫と海に感謝の言葉を話す。
「でも重かったでござるよ」
「失礼ね」
「違う違う、その手甲が重かったの、軽く見積もって5Kgは有ったでござるよ」
「嘘、そんなに重いの?」
「然り」
「ふうちゃんって怪力ね」
「違うもん」
「照れてるお姉様可愛い」
そういったやり取りのあとメナが抱きついて、胸に顔を埋めスリスリしてきた。
ちょっとくすぐったい。
「もぉ、くすぐったいよメナ」
「すみません、お姉様つい」
「主ら、関係が仲睦まじいのぅ」
「そうね、姉妹みたい」
どうやら、2人は適応能力が高いみたい
あっ、そういえば狼牙、まぁいいか、どうせ何時でも呼び出せるのだし。それにつけていなくても話せることがわかった。
「この後、拙者とスネ夫殿は、修行にしばし出掛ける。主らも出掛けてはいかがだろうか?」
「そうですね。お姉様宜しければ、この後買い物に行かません」
「良いけど、何買いに行くの?」
「服とかです」
「ほう、もし良かったら拙者らの服を頼みたい」
「あちしもお願い」
「分かったどんなのが良い?」
「拙者は動きやすい服を頼む」
「あちしはカジュアルなのを」
「分かった」
しばらくして料理がきた。
私はスクランブルエッグセット、海は鮭のホイル焼き定食、スネ夫はピザトースト、メナはワッフルだった。
意外に店主の料理のレパートリーは広がった。
「お姉様、これから寒くなりますし、ここなんてどうでしょ?」
【ウインターズ】と書かれた看板が見えた。
「ショッピングだし、行ってみるか」
「そうですね、お姉様」
随分と楽しげに買い物を楽しむメナ、これが女性の普通だろうか。
中に入って見たら聞き慣れたベルの音が鳴った。
「いらっしゃいませ」
現代のファッションショップにしか見えない。やはり他にも転生者がいるだろう。確かに似ることはないといえない、これといった地球だっていうものは無いが酷似していた。そこから予想するに転生者は来ていた。
そして入ってすぐにカチャッと何かを取った音が聞こえた。
「お姉様この組み合わせ何でどうでしょ」
「試してみるよ」
メナに進められた服を私は試着室に入りチャイナドレスを脱いて、下着姿に成って着替えた。
暖かく、モコっとしている冬に似合った服装。我ながら、とても似合っている。
他人の感想が少し欲しくなった。
シュッとカーテンを開く。
「ど、どうかなぁ似合っているかなぁ」
少しだけ期待しているがそれと同時に恐怖していた。そう感情を込めた。
「似合っていますよ、お姉様」
「あら、お似合いですね」
何故か店員のお姉さんも混じってた。
さっき聞こえたメナとの話し声はこの人とだったのか
「他にもこちらなんで如何でしょうか」
他にも似合いそうな服を推薦されて、着替えて見ることにした。
やはりこれも似合っていた。試着しているうちに何だか楽しくなってきた。
そこで何か重要な物が地に落ちたとおもった、だか拾おうとする以前、落ちたことにすら気づかない。
ここ以外にも他の店行った、楽しくなり過ぎて時間を忘れていた。
時は流れて気づいたら昼になっていた。
「お姉様、そろそろ小腹が空きましね」
「そうね、あそこなんてどう?」
「お姉様となら、何処へでも」
そう言って腕に抱き着いできた、柔かい感覚が有った。
悪くない、けれどもこの異様な懐かれぶっリに違和感を覚える。
「いらっしゃいませ、何名様でしょうか?」
「2人です」
「それではお席の方、案内致します」
何かまるで日本いる時と同じみたい、身体は違うけど。
案内された席に付いて、メニューを見て頼んだ。
「私はオムライス」
卵が好きな私はオムライスにした。
「私はグラタンで」
「注文を繰り返します。オムライス一つ、グラタン一つで間違いは無いでしょうか?」
「ええ」
「畏まりました。少々お待ち下さい」
ウエイトレスはにこやかにそう言って奥に行った。その15分ぐらいして料理が出でくる、それを食べ終わるとわたしは気づいた。
「あっ、スネ夫たちの服買い忘れた」
「大丈夫ですよ、お姉様まだ時間はあります」
「それもそうだな、まだ時間はあるしもう1回まわって行くか」
「そうですね、お姉様」
こうしてスネ夫と海の服を買い忘れた。が、幸い、帰る前の店に売ってあったジャージとスーツを買い、2人に渡した
2人は感謝の言葉を私とメナに言い、風呂に1歩先に入り終えた。
「お姉様もう、遅いですね」
「そうね、お風呂に入って寝ますか」
「そうですね、お姉様」
メナは私の腕に抱きつき、壁は取り払われて慣れ親しんでいた。
今気づくとメナが私と話していた時「お姉様」という言葉がよくあった、結構気にはなるが、徐々に慣れてきた。
まぁそんなことは置いといて宿に戻り風呂に入ってベッドで寝るか
【買ったもの】
私だけで、冬用らしい服やバック、靴諸々で23個、財布等の小物は10個、まあ嵩張った。
ちなみにメナはあまり買っていない(少し持っていたから)それでも4個は買った、後、ジャージとスーツ。
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