#18
ウィーーーン
グワンッ、ガシャン
「っと……動いた」
「わっ、わっ、わーっ!」
「みこちん、おちついてー!」
「そうだぞ田町ー、俺のマネして……うえっ」
成瀬くんは薬飲んでしばらく寝てなさいよ。機外スピーカーで情けない声垂れ流すのもアレだし。
とりあえず、井上くんと
「しかし、
「そうだねー。効率化アルゴリズムで更に単純になってるから、私たちだけでも簡単に起動できるし!」
ということにしておいた。私なら最初の時点で、昔ハルトを動かした時のように自由自在に動かせていたけど、現時点では、まあ、手足と指を動かす程度に留めておこう。しかし、ケリとかだけじゃなくて跳ね回りたいなあ。っていうか、歌って踊りたい。
「おい、俺の脚にケリ入れんなよ! 軽くても振動が……うごへえっ」
「ごめーん、前の時の感覚を取り戻したくってー」
もちろん嘘である。げしげし。
「うおおおおっ! まるで人が動いているかのようっすね!」
「イメージ的には、VTuberアバターのリアル版みたいなものですからねー」
「いやでも、VTuberのアバターって動きがぎこちなくないっすか? モーションキャプチャ経由で遅延もあって」
「そうでしたっけ? ハルトはなめらかだよねー!」
まあ、今はAIとしてのハルトが直接アバターを動かしているしね! ……まあ、もともとの私の動きも『結晶体』でかーなーりー精密かつ遅延なく制御してたけど。
っていうか!
「ミーアさん! ちょっと船上走ってきていいですか! そんでもってシュート決めたい!」
「昔の婆ちゃんみたいなこと言うな! カスミ、お前やっぱり婆ちゃんとスポーツ談義しただろ!」
あー、やっぱり?
◇
………………
「艦長、所定位置に到着しました」
「予定通りだな。ふん、軍事行動をマスメディアで垂れ流すなど、愚かな」
「こちらの衛星放送の受信でも確認しました。位置情報などの偽装もないようです」
「なめられているのか? まあいい。ガキ共4人と博士、それと『同志』を確保したら、あとは沈めてしまおう。全員、予定時刻まで待機!」
「了解!」
………………
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