第一章 吸血鬼【バンパイア】


そこまで言うと、白狐は、去ろうとした。それを止め、光龍は、尋ねた。


「白狐様、貴方は、どうして、そのようなことを御存知なのです?!貴方は、いったい…!?」


光龍の問いには応えず、白狐は、クスクスと笑うと、そこを去って行った。白狐の去った後、光龍は、突然のことで、頭が混乱してしまい、軽く頭を振ると、部屋の真ん中に、ゴロリと横になった。



離れの部屋から、白狐が歩いて来ると、そこへ、夕霧が姿を現した。


「いきなり、あの話は、ちょっと、難しかったのではないか?」


「何じゃ…聞いていたのですか?」


白狐は、髪を撫で、夕霧を見た。


「私には、他に良い案が浮かばなかったので、正直に、本当のことを話しただけですよ。夕霧さんなら、どうしましたか?」


「…………。」


夕霧は、フッと口許に笑みを浮かべると、白狐の肩を抱き寄せた。


「俺が説明する手間が省けたよ。」


「そうかえ?」


白狐と夕霧は、微笑み合い、屋敷の中へと、入って行った。


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妖魔狩り こた神さま @kotakami

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