第一章 吸血鬼【バンパイア】


白狐の話を聞きながら、光龍は、白狐が何を言いたいのか分からず、眉を寄せた。白狐は、クククと声を立て笑う。


「ちと、話が長くて、難しかったかえ?……光龍さんと影龍さんは、龍一族の生き残りでしたねぇ。何故、貴方達、二人だけが生き残ったか、分かりますか?」


ますます話が分からなくなり、光龍は、首を傾げた。


「つまりのう…。貴方達二人は、白龍様と黒龍様の生まれ変わりなのですよ。」


「何ですって!?」


あまりの驚きに、光龍は、大きな声を上げた。


「貴方には、白龍様。影龍さんには、黒龍様の力があるのです。龍神様の血を継ぐ者は、龍神様に変わって、人間を守らなくてはならないのです。貴方方には、それだけの力があるのです。…だから、何も恐れることなどないのですよ。」


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