第194話 ???の使徒

 ダグレスト王都をスラム街から脱出した俺達は、神喰と落ち合う場所まで走る。

 ただ、移動で問題のあった姪っ子ちゃんは、スラムの元締めであった伯父の男が担いで走った。

 八木は、そんな二人の荷物を持って走っている。

 空間収納に入れない理由は、まだ見せたくなかったからである。

 実は、嘘の話だった場合の為に警戒しているのだ。

 多分、大丈夫だと思うが。

 直感でそう感じているのだが、ダグレストの国土から出るまでは用心したいと言うのが本音である。


「ラフィさん、どう思うっすか?」


「うーん……どうなんだろうか?」


 八木の質問に困った感じで答える。

 と言うのも、姫埼と春宮の救出がバレて、追手が差し向けられるのを感知するように、魔法を仕込んできたのだ。

 ただ、未だに反応が無いんだよな。


「気付いて放置してるのか、気付いていないのか」


「責任を取らされて、始末されたとかは無いっすか?」


 可能性としてはあるだろうが、それは取り逃がした後では無いだろうか?

 わざわざ人手を減らしたるするもんかね?


「とりあえず、追手は来てないし、全速力で合流地点に向かおう」


「了解っす。ただ、姫埼がそろそろ……」


「ぜぇ、はぁ、ぜぇ、はぁ……」


 王都から脱出して、かれこれ15分。

 全速力で走り。かなりの距離を取ったのだが、姫埼は付いてくるのがやっとの速度で走っていたので、体力の限界に加え、息切れが激しかった。


「第三プラン、行くっすか?」


「だな」


 俺は姫埼の後ろに回り、春宮を担いだのと同じようにして、姫埼を片手で担ぎ上げる。

 左腕に座る春宮と右腕に座る姫埼。

 うん……今、襲われたら、対処しにくいな。


「両手に花っすね」


「うっさいわ」


 八木の言葉にツッコミを入れてから、速度を上げる。

 姪っ子を担いだ男も何とか付いて来ている。

 だが、これ以上、速度は上げれないか。


「このペースだと、後30分位か」


「合流場所、遠すぎたっすかね?」


 八木の言う通り、遠すぎた感はある。

 ただ、安全策と言うのは、張り過ぎても困る事は無い。

 合流地点をわざと遠く設定したのも、ダグレスト王家直轄地内にしない為であった。


「こればっかりは仕方ない。直轄領内で合流は、危険度が増す」


「わかっちゃいるんっずけどね。通報とかされたら面倒っすし」


 その後は無言で走り、直轄領を抜けて、合流地点の街道を少し外れた森へと着く。

 神喰は馬車を用意して、既に準備して待っていた。


「予定よりちぃっと早目か」


「そうなのか? 時間の確認はしてなかったからな」


「15分位速く到着したっすね。でも、遅いよりは良いっすよね」


「全くだな。さて、さっさと積み込むもの積み込んで、出発しよう」


 荷馬車に男と姪っ子ちゃんの荷物を置き、全員が乗り込む。

 御者は神喰と八木がやってくれるみたいだ。

 まぁ、俺にやれと言われても無理なんだがな。


「え? ラフィさん、出来ないんっすか?」


「こう見えても貴族だからな。自分で扱ったりはしないな」


「冒険者なのにっすか?」


「大抵は乗り合い馬車か走るからな。後は竜の背に乗ってとか、ゲートとか」


「八木、こいつはこう言う奴なんだ。深く考えたら負けだと思え」


「そうっすね。でも、神喰さんが扱えるとは思わなかったっす」


「まぁな。ただ、上手くはねぇぞ」


「最悪の場合は変わるっすから。初めはお願いするっす」


 八木と神喰にディスられた気もするが、とりあえずは聞かなかった事にしておこう。

 今は帰国するのが最優先だしな。

 そして、神喰が手綱を取って走らせる。

 なるべく馬を使い潰さない様にして、尚且つ、最速最短でランシェスを目指す。

 もし、馬が駄目になったら、道中の村カ街で買い替えだな。

 そして、走る事二日……未だに追手は来なかった。


「どうなってるんっすかね?」


「わからん。それなりに距離は稼いでるけど、先行部隊が来てもおかしくない筈なんだがな」


 今は八木が荷馬車を操りながら、状況について話をする。

 かなりの強硬策でランシェスへと向かっているので、後一週間もすれば国境に着くだろう。

 行きとは違って、野宿ばっかりだがな。


「でも、ラフィさんが居てくれて良かったよねぇ」


「本当ね。まさか、野宿で湯船に浸かれるとは思わなかったわ」


 春宮と姫埼が話している風呂の話だが、実は、冒険者として野宿する時は最近からしている事だ。

 なんでそんな魔力の無駄使いをしているのかと言えば、生活魔法が関係していたりする。

 生活魔法の中に【洗浄】という魔法があるのだが、これには大きく分けて3つに分類される。

 衣服などを洗う【洗浄】、身体の汚れを落とす【洗浄】、身体の不純物を浄化する【洗浄】の3つなのだが、俺が最近使う【洗浄】は1つ目と3つ目だけだ。

 と言うのも、ミリア達と野宿した時に、少し距離を取られたことがあったから。

 女性なので、魔法で【洗浄】しても気になる所は気になるらしい。

 特に匂いを気にしていた。

【洗浄】を使えば、汗や臭いなんかも綺麗サッパリにしてくれるのだが、精神面では気になるらしく、以降は風呂完備にしたわけだ。

 余談ではあるが、全員が気にしたわけではないにしろ、あれば嬉しいとの事で、割と乗り気で用意した俺。

 家族にダダ甘と、ウォルドからダメ出しも食らったほどだ。

 そんな話を、暇だったので全員にしてみた。


「マジでダダ甘っすね」


「八木もそう思うだろ? だがよ、俺が指摘したらぶっ飛ばされるんだぜ? 理不尽極まりないっての」


「神喰さんだから、仕方ないっすよね」


「……お前まで俺を軽く見るとか、泣きそうなんだが?」


「でも、ラフィさんって、奥さん思いですよね」


「ちょっと思いが重いになる時もありそうだけどね。私はアリだけど」


「何? 桜花ちゃん。何気にアピールかな?」


「優華には言われたくないわね」


 なんて話があり、それからも何事も無く進み、ランシェスとの国境まで後1日と言った所で、状況が一変した。


「まさか、そっちの手で来るとは……」


「想定してなかったんっすか?」


「可能性は限りなく低い……と言うか、ほぼ0だと考えてた」


「で、強行突破すんのか?」


「どうするかねぇ……。まだ、向こうが気付いてないのが不幸中の幸いだな」


 俺達が会議している理由、それは、まさかの待ち伏せに合ったから。

 部隊人数は多くないが、時間的な部分や速さ的な問題で無いだろうと思っていたのだが、してやられるとは……。

 しかも、足止めではなく、がっつり武装済みである。

 じゃあ、ゲート使えば良いんじゃね?と思うだろうが、がっつり広範囲に阻害魔道具が散布されていたりする。

 それも、使い捨てでそれなりの間、稼働している奴を。

 まぁ、やろうと思えば無理に破れるが、した瞬間にバレて、防衛線に突入間違いなしである。

 と言う訳で、全員を交えて話し合いの真っ最中なのだ。


「ラフィってたまに抜けてるけどよ、今回は相手が一枚上手だったみてぇだな」


「一言多いんだよ。しっかし、どうするかねぇ……」


「まずは、取れる手段を考えてみたらどうですか?」


「桜花ちゃんの言う通りだと思う。まずはどの手段があるか確認した方が良いかも」


 姫埼と春宮の言う事は尤もなので、どんな手があるかを述べて行く。

 勿論、メリットとデメリットも話す。


「取れる手段は3つだな。強行突破、迂回、移動系魔法での帰還」


「わざわざ言うって事は、デメリットがあるっすね?」


「八木の言う通り、全部にデメリットがある。全部説明するとだな……」


 強硬策のメリットとデメリット。

 メリットは、一度突破してしまえば、後は迎撃しながら最短で一直線だと言う事。

 デメリットは、防御よりも攻撃と速度に重きを置くため、死人が出る可能性がある事。

 迂回のメリットデメリット。

 メリットは、安全マージンを取れる可能性がある事。

 デメリットは、同じ様に待ち伏せされている可能性がある事。

 単純に時間だけを浪費する可能性がある。

 最後に移動系のメリットとデメリット。

 メリットは、ゲートで一気におさらばできる事。

 デメリットは、阻害魔道具の効果を打ち破る間、防衛線が必須で、尚且つ、俺が参戦不可能。

 こちらも、最悪の場合には死人が出る可能性がある。

 以上の事を説明した上で、どうするかを決めて行く。


「俺個人としては、迂回は勘弁したいところだ」


「理由を聞いても良いですか?」


「もうすぐ15月になる。寒さは更に増すだろう。南の方は途中から亜熱帯気候だが、そんな事は相手も承知なはず。当然、部隊は展開しているだろう。そうなると、北にしか逃げ道が無いのだが、季節は冬だからな」


「魔法で暖を取り続けるのにも、限界はあるっすからねぇ」


「八木の言う通りだな。後、俺って貴族なんだわ」


「? それとこれと何の関係が?」


「……15月は新年に向けての書類仕事で、死ぬほど忙しい……」


「えーっと……もの凄く個人的だと思うんですが……」


「八木と神喰はともかく、残りの人物に関しては、俺がさっさと戻って決裁しないと、碌な食い物が出てこない可能性が……」


「桜花ちゃん! 迂回は絶っっ対にやめておこう。ご飯が無いのは、死ぬのと同義だよ!」


「うん……言いたい事はわかるわ。でもね、碌な食べ物が無いだけで、食べ物自体はあるのだけど?」


「食べるなら、美味しいものが食べたい!」


「ぶっちゃけたわね!」


「春宮の気持ちは、よぉーくわかるぞぉー。食べるなら、やっぱ美味いもんだよな!」


「ですよね! 流石、神喰さんです!」


「変な所で意気投合したなぁ……」


 話し合いの結果、迂回は無しとの結論に至った。

 春宮の魂からの叫びは、姪っ子ちゃんとその伯父にも深く響いたらしく、多数決の結果、姫埼以外の全員が反対した為だ。

 食い物の力って、恐ろしいよな。


「じゃ、強行突破か移動系魔法で行くわけなんだが、どっちにする?」


「二つの大きな違いは、ラフィさんの参戦の有無っすよね?」


「それもあるが、殿を置く場合の時間も変わるぞ」


「ゲートを開いちまえば、全員が潜り抜ける間だけで良いからな」


「なるほどっす。因みに、神喰さんはどっちっすか?」


「強行突破だ」


「ラフィさんは?」


「俺も強行突破」


 俺と神喰の意見が同じだったことに、ちょっと驚く八木達。

 だが、俺と神喰の意見が同じなのには、きちんとした理由があった。


「やっぱ、感じたのかよ」


「ああ。おかしい気配がある。確認はするべきだろう」


「何の話っスか?」


 八木達が不思議そうにしているので、少しだけ説明をする。


「今、部隊展開している奴らの中に、明らかに異質な気配があるんだよ」


「で、最悪の場合は、俺とラフィが殿で残ってお前らを逃がす。それからは、状況次第だな」


「ラフィさんが無事に帰って貰わないと、俺が死ぬことになりそうなんっすが?」


「うん? そりゃ、そうだろうよ」


「死にはしないだろうけど、針の筵だろうなぁ……」


「俺も残「「駄目だ」」」


 八木に最後まで言わせずに、俺と神喰はハモリながら拒否した。

 これは、当初から決まっていた事でもあるのだから。


「生存確率が一番たけぇ奴が残るべきだ。護衛無しもダメだな」


「八木、目的を見失うな」


 神喰と俺の言葉に、渋々ながら頷く八木。

 苦渋の顏を見せているが、そこまで悲観的にならんでも。

 そもそも、俺と神喰のタッグだぞ?

 死ぬ方が難しと思うんだがな。


「お前、勘違いしてるから言っとくけどよ、いざと言う時の逃亡方法も考えてるんか?」


「え?」


 八木、どうやら考えていなかったらしい。

 一応言っておくと、そんじょそこらの敵に負けるとは思ってない。

 だが、最悪の想定はすべきではある。

 だからこそ、いくつかの策と逃亡方法は考えてあるのだ。


「俺とラフィが残るってぇのはな、そう言った策がしやすいって意味もあるんだぜ? お前との連携は、ちぃっと厳しいな」


「実力の問題もあるからなぁ。一定レベルまでなら、組んでも大丈夫だろうけど、今回はちょっと荷が重いと思うぞ」


 とまぁ、あの手でこの手で八木を説得して、納得してもらった。

 残る全員も強行策に反対はしなかったので、正面突破で行くことになった。

 当然だが、正面突破するならば、追いかけれない様に徹底的に殺

 るつもりだ。

 何処かの魔王も言っていたでは無いか。


 ――敵ならば容赦しない――と。


 キルゼムオールは正義なのだよ!俺達側に立てばな。

 相手側の正義?知ったこっちゃない。

 戦いは勝った方が正義なのだよ!

 うん……この考えはいかんな。

 改めよう。

 斯くして、正面突破強行作戦が決行となった。


「良いか? 俺が大規模魔法を使うから、一気に駆け抜けるんだ。最悪、馬車を捨てでも駆け抜ける事を最優先にするんだ」


「突破した後は、俺とラフィが馬車から飛び降りて殿を務めっから、気にせず行け」


「了解っす。荷物に関しては、最悪の場合、捨てる方向で良いっすね?」


「後で回収して持って行くようにするけど、戦闘の余波で消し炭になる可能性は考慮してくれ」


「わかった。姪も納得してるし、命あってこそだからな」


「よし。じゃあ……行くぞ!」


 八木が手綱を握り、その横には男が座って補佐をする。

 女性三人は荷馬車の中で、振り落とされない様に何かに掴っている。

 八木と男の間から身を乗り出し、大規模魔法の準備に入る俺。

 神喰は、馬車の後方で何時でも飛び降りれる状態にしていた。


「さて、何お魔法が良いっかなぁ」


「ノリノリっすね」


「あんまり本気で使う機会って無かったからな。今回は手加減の必要は無いし、火系統以外なら選び放題だしな」


「あはは……マジで敵に回らなくて良かったと思うっすよ」


 軽口を叩き合いながら、大規模魔法を構成して行く。

 属性は雷にして、範囲は目に入る敵全部。

 向こうも殺す気満々、殺意マシマシなので、遠慮なく行かせてもらおう。


「八木達なら、名前の由来が分かるかもな」


「属性はなんっすか?」


「雷」


「聞くか見れば納得するっすかもね」


「じゃ、行ってみようか。範囲限定神話級魔法を」


「い!? ちょっとま――」


「【雷神の一撃トール・ハンマー】」


 八木が止める間も無く、神話級魔法をぶっ放す。

 大地が光り、轟音が鳴り響く。

 そして、雑兵は誰一人生きてはいなかった。


「ほい、おわり」


「うわぁ……」


「あ、死体が邪魔だな」


 全速力で駆けているので、死体が原因で横転しかねない事に今気付いた。

 なので、土魔法で大地を盛り上げて、新たに道を作る。

 死体は横に転がって行ったな。

 ただ、やっぱりと言うか、おかしい気配の持ち主は生き残っている様だ。


(神話級を食らって生き残るのか。いや、生き残ったと言うよりも防いだのか?)


 どっちなのかはわからないが、おかしい気配の人物は二人共生存している様だ。

 神話級を防ぐとなると、魔法で殺すのはかなり厳しいと言える。

 一応、もう一段階上の魔法はあるのだが、出来れば使いたくないな。

 世界が壊れかねないってのもあるが、切り札を使いたくないってのもある。

 前者に関しては調整可能なので、後者の理由の方が大きいがな。

 そうこうしている内に、敵が展開していた場所に辿り着き、一気に駆け抜けていく……のだが、そうは問屋が卸さないらしい。

 おかしい気配の持ち主達が攻撃態勢に入って、こちらへと迫って来たからだ。


「神喰!」


「おうよ!」


 阿吽の呼吸で動き、俺と神喰は荷馬車から飛び降りた。

 速度的に大丈夫なのかと思うだろうが、肉体強化でどうとでもなったりする。

 そして、飛び降りた勢いを殺さずに、迫って来た敵に対して先制攻撃を仕掛ける。


「おらぁぁぁぁ!」


「【雷炎の矢サンダーフレイムアロー】」


 神喰は石で投擲を、俺は魔法で迎撃を行い、当てるのではなく、足止めと目くらましを行うために乱発する。

 その間に、荷馬車は敵陣を駆け抜け、ランシェスへと走って行った。

 とりあえず、第一段階はこちらの勝利だ。

 そして、俺と神喰は、おかしい気配の持ち主達と対峙する。


「一人は女。もう一人は男か」


「だがよ、男の方はなんかおかしくねぇか?」


 神喰の言う通り、男の方はかなりおかしい。

 口から涎を垂れ流し、まるで獣みたいに唸っている。

 対する女は無表情。

 ……あれ? この女も相当おかしくね?


「おい、神喰」


「なんだ?」


「思考誘導されてるぞ」


「誰にだ?」


「女の方だ。無表情なのは別として、味方にあんな気味が悪いのがいたら、少しは嫌悪感とか抱きそうじゃないか?」


「……それを感じてない事を悟られない様に、思考誘導してるってか?」


「ああ。多分、女の方が厄介だ」


 俺と神喰が話し終えると、それを待っていたかのように女が話始めた。


「初めまして。私達は使徒でございます。まぁ、この男とは、主が違いますがね」


 思わず聞き返しそうになってしまう。

 今、この女は何て言った?使徒?一体誰の?

 だが、俺の困惑も他所に、女は話を続ける。


「私の使命は、そこの出来損ないの排除にあります。まぁ、この男は原初様に御用があるそうなので、私の用事が済むまでの間、踊って頂けたら――と」


「男と踊る趣味は無いな。そして、お前の提案に乗ってやるつもりもない」


 お互いに応酬し合う中、お互いに解析鑑定を行う。

 この場でそれをしていないのは、男だけだ。


『神喰』


『なんだ?』


 念話で神喰と会議する。

 ぶっちゃけ、想定外過ぎる事なので、思考加速も施して方針を決めたいのだ。


『もうすぐ解析鑑定が終わるが、どう思う?』


『……女の方は、使徒で間違いないと思うぜ。男の方は……恐らく、紛い物だな』


『その根拠は?』


『女の方は上手く誤魔化してるが、神気を隠しきれてねぇ。だがな、男の方はってぇと……』


 神喰に言われ、改めて確認してみると……なるほど、と思わずにはいられなかった。

 腐っても元神は伊達じゃないって事だ。

 とここで、解析鑑定が終わり、リエルさんが報告をしてくるのだが、珍しく歯切れが悪い。

 神喰も苦い顔をしている。

 あまり良くない結果が出たのか?


『リエル?』


『単刀直入に言います。結果を全て見せますので、マスターが判断して下さい』


 その言葉の後、リエルが相手の能力を全て見せて来たのだが……まさかの???の使徒になっていた。


(え? 黒幕が誰かわかんねぇの?)


 どうやら、更に一波乱ありそうな感じだな……。

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