第51話 時宗6歳
久しぶりに叔父さんと美哉ちゃんの家に遊びに行ったら人族の子供がいた。
「時宗くん!」
美哉ちゃんが僕に抱きついてスリスリしてスーハーしてくる。いつもの美哉ちゃんだ。
「僕もぎゅってしてもいい?」
「にゃにゃ、オッケーにゃ」
「…ふわふわ。」
嬉しそうに抱きついてくる人族の男の子がけっこう可愛いにゃ。
「この子は下の階に住んでいる文治郎にゃ」
「こんにちは」
人族の子供は小さいけど挨拶のできる子だったにゃ。
「美哉ちゃんの幼稚園の運動会は、お昼のお弁当は父兄と一緒に食べるにゃ。張り切って美哉ちゃんの好物を作り過ぎていたにゃ。そしたら、この文治郎がコンビニ弁当を1人で食べていたので
「いいなあ、叔父さんのお弁当は、美味しいからにゃあ」
「照れるにゃ」
「文治郎くんは大きいけど美哉ちゃんと同じ歳にゃ?」
「文治郎は美哉ちゃんのひとつ上にゃ」
「そうにゃ、人族の中では大きい方じゃにゃいか?」
「そうにゃ、文治郎は大きいにゃ。ご飯の作り甲斐があるにゃ」
「毎日一緒に遊んでいるの?」
「うん! 文ちゃんといっしょでうれしいよ!」
「それは良かったにゃ」
美哉ちゃんが嬉しそうだったにゃ。叔父さんも張り合いを感じているのか、前に会った時より少しだけ元気になってるように見えたにゃ。
毎日一緒にいてくれる文治郎のおかげかもしれないにゃ。
宗一郎が歩くようになって、目が離せなくなったこともあって僕が叔父さんと美哉ちゃんを訪ねる頻度が少しずつ減っていったにゃ。
宗一郎のオムツが取れたら宗一郎を連れて遊びに行こう。お姉さんぶる美哉ちゃんは、きっと可愛いにゃ。
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