第6話 安楽死は自殺です
この章の題名は、少し単刀直入です。
先の、某国民的公共放送局のスペシャル番組では、安楽死を選んだ女性の、安楽死の少し前から安楽死の少し後の家族までに密着取材されてましたが、スイスの安楽死団体で、安楽死が認められているスイスでも、扱いは自殺になって、事前に警察への説明と報告が必要になるということを取材していて、なぜ止められなかったのでしょう。
もちろん、止められて止まるのなら、はなからスイスまで行かないとは思いますが。
安楽死の方法は、点滴に致死薬を入れて、患者本人が回路を開いて、眠るように命を閉じます。
服毒自殺や練炭自殺よりは、楽なように見えました。
もし、あんなものが、日本で許可されたら、神経難病患者の希望者が続出するでしょう。
それほど、神経難病はつらく苦しい病気です。
たとえば、最低闘病年数を決めるとかしないと、年齢制限も必要と思われます。
まぁ、日本で認可することはないと思いますが。
筆者は、安楽死否定派です。
安楽死は自殺です。
生きてるだけで丸儲けと、明石家さんまさんが、おっしゃいました。
彼は、ギャグのつもりだったのかもしれません。
しかし、筆者は激しく同意します。
神経難病を発症して。
筆者も、自覚症状で、初めて受診した日から21年。
実際の発症からは、どれくらい経つのでしょう。
球脊髄性筋萎縮症は、運動ニューロン病の仲間です。
ALSこと筋萎縮性側索硬化症やSMAこと脊髄性筋萎縮症と同じ仲間の病気になります。
球脊髄性筋萎縮症の場合、特に下位運動ニューロンが影響を受けて、足首と足指から動かなくなります。
したがって、よく転倒します。
転倒した場所が、運悪くコンクリートやアスファルトなら、骨折する可能性が高いですが、足を骨折して、しばらく寝込むと、廃用性萎縮が起こり、下肢の動きが悪くなります。
こうした転倒入院を何回となく繰り返し、両足が動きを止めるのです。
ただ、転倒をしないと長持ちするよということで、筆者は半信半疑のまま、注意に注意を重ねて、危険な場所では、転倒しませんでした。
やはり、主治医の研究資料の数値より、かなり長持ちしているそうです。
神経難病を発症して、嘆き悲しむだけなら、面白くありません。
球脊髄性筋萎縮症の発症は、男性のみ、30歳代から60歳代であります。
この病気が、直接死因になった患者さんはいないです。
そんな説明を受けるのですが。
平均15年ぐらいで車椅子生活を余儀なくされますと。
この病気が死因になっていないのは、当たり前です。
第二次世界大戦後数年は、男性の平均寿命が50歳代そこそこの時代。
平成に入って、ようやく80歳代まで生きるようになりましたが、この病気を発症してからでも、少し頑張れば平均寿命に届いてしまいます。
つまり、他の死亡原因病になってもおかしくない年齢に達してしまいます。
球脊髄性筋萎縮症の場合、その名前の通り、球麻痺や球症状が主な症状となります。
患者の大多数が、肺炎を起こしてしまいます。
日本人の死亡原因第3位の肺炎です。
しかも、免疫力が落ちた神経難病患者ですから、ひとたまりもありません。
このように、神経難病患者は、苦しみますが、平均寿命程度までは生きると思っています。
何もあわてて安楽死や自殺をする必要性を感じないのです。
それよりは、いざという時に備えて、般若心経でも唱える方が良いと思っています。
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