数々の女官組織


 このころには、ハレム内を分割するコロニー・オフィス制がハレムやハウスの裁量で認められています。

 その下の単位として、ルームというものも認められています。

 これは女官補さんなどが対象となっています。


 ハウスキーパー事務局はハレム・レベルまでを管理します。


 ハレム・レベルとは、ハレムやハウスと同格の単位ということ。

 このカテゴリーには、さらにロッジとコテージというものがあります。


 ロッジは、いわゆる直轄地域以外の場所に設置されるものですが、もし寵妃候補がでれば、コテージになります。


 この二つは小型ハレムと称すべきもので、長年の懸案でしたが遂に実現したのです。


 いままでは、出身惑星にハレムが設立されていない女官はすべて、近傍のハレム、またはニライカナイハレムに所属となっていましたが、ネットワーク審議会の度重なる要望が通ったのです。


 ロッジやコテージにはコロニー・オフィスは認められていません。

 コロニー・オフィスが必要になるということは、直轄地域になり、ハレムまたはハウスに成長しているはずですから。

 しかしルームは認められています。


 ただハレムやハウスと違い、ウイッチ(女官)が配属はされていますが、このカテゴリーに所属しているわけではありません。


 ウイッチ(女官)の昇格人事は、上位組織にあります。

 もちろん寵妃見習い以上は、ハウスキーパー事務局の推薦が必要です。

 寵妃昇格が、規定をみたしているなら、別ではありますが。


 ホームと同格の単位として、メスウィッジというものがあり、コテージ、ロッジ、ハレム、ハウスが混在するホームはメスウィッジとなるのです。

 今のところメスウィッジは、ミリタリー関係以外はニライカナイ・メスウィッジしかありません。

 元のニライカナイホームの事ですね。


 さらにヴィラというものがありますが、これは各宇宙に一つ置かれるもので、ホームと同格、コロニー・オフィスと同格のコンパートメントを任意に設定できます。

 つまりハレム・ハウスはヴィラには存在しないのです。


 コンパートメントはヴィラにだけあるもので、一般女官の管理組織となります。


 ルームというのは、現地採用などの女官補さんなどが対象で、管理者が任意に設定できるグループと呼ぶべきものです。

 これについては、ハウスキーパー事務局は預かり知らないということです。


 ただ申請されれば、事務局としては所属人数分だけ、ルームの管理責任者に、チケットの予算をつけるわけです。


 つまり女官用の通販カタログが使えるわけです。

 この通販カタログ、結構無料のものがありますが、無料のものは女官一人分です。

 管理責任者に割り当てられるわけですからね。


 額は少ないのですよ、一人あたり千円程度、でもグループで貯めるとね、それなりのものが手に入るわけです。


 惑星世界がネットワークに加盟すると、該当宇宙のヴィラに所属となり、加盟惑星単位にコンパートメントが設定され、ここからの採用ウイッチ(女官)が、ヴィラ所属、コンパートメント配属となります。

 

 一人でも所属ウイッチ(女官)が侍女になればヴィラを離れ、ニライカナイメスウィッジ所属のロッジ、となるわけです。

 さらに寵妃候補がでれば、コテージに昇格というわけです。


 宣誓戦女は、ハレム・ハウスがある地域の以外の出身者は、ハウスキーパー直轄のニライカナイメスウィッジの下、ニライカナイハレムに所属します。


 女官組織は寵妃の数により、コンパートメントからロッジ、そしてコテージ、そののち直轄地域となり、ハレム・ハウス設立となっていくのです。


 さらには地域ごとのハレムに分離、単独のホームを獲得ということになります。

 このぐらいになるとネットワークにおける地位、影響力は確たるものになっているのです。


 このような組織構成なので、単独ホーム昇格は百合の会議もさることながら、ヴィーナス・ネットワーク内での地位向上が必須なわけです。

 つまり寵妃の数が必要なのです。


 二人のシャペロンはセパレイティスト・クラブの現状での立場を認識したようですが、あくまでもセパレイティスト・クラブのホーム昇格を目指すつもりのようです。


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