苺と牛

東雲

第1話

教室


うしこ「ねーねー、いちこー」


いちこ「何」


うしこ「ひま!」


いちこ「じゃあ先に帰ればいいじゃない」


うしこ「というわけで、じゃーんっ!」テッテレー

いちこ「無視?」


いちこ「……何これ」


うしこ「ドウキで買った本音吐きエキス!」


いちこ「本音じゃなくてゲロが出そうな色してるんだけど」


うしこ「確かに色はかなりグロいけど、味はいいから!」


いちこ「へー、飲んだんだ」


うしこ「いや?飲んでないよ?」


いちこ「……どこでおいしいって聞いたの」


うしこ「ヤピー知恵袋に書いてた!」


いちこ「いやそれ絶対信用しちゃダメなやつ」


うしこ「いいからいいからほら飲んで!」ズボッ


いちこ「ンッ!!?」


ゴクッ





いちこ「……」


うしこ「どう?おいしい?」ニヤニヤ


いちこ「……」


うしこ「……あれ、いちこ?」


いちこ「……」


うしこ「え、ホントに大丈夫?ごめん、そんなまずいとは思わなかった」アセアセ


いちこ「牛子」スッ


うしこ「ほえ?」


うしこ(ん?ン?ン??あれ、なんでいちこの背後に薔薇が)


いちこ「牛子、好き」ヘラ


うしこ「(´⊙ω⊙`)」


うしこ「エ、え、あの……ありがと」


いちこ「牛子は私の事、好き?」


うしこ「う、うん!好きだよ!」


いちこ「えへへ……じゃあ両想いだね」


うしこ「へっ?」


いちこ「結婚式いつしよっか」


うしこ「え、あの……一仔さん?」


いちこ「挙げるなら海外の方がいいのかな?いやでも東京のどこかに女性同士で結婚式を挙げさせてくれる所があるらしいし。あ、まずご家族の方に挨拶しないと。緊張するなぁ……あぁ、もちろん結婚式は卒業してからだからね。お互い学業に専念しないと。それに私は養う方で行きたいからそこのところよろしくね。あー、残業で疲れて帰ってきたら牛子がお帰りなさい貴方、ご飯にする?お風呂にする?それともあ・た・し?みたいなことしてくれるのかぁいいなぁ……子供はおいおい考えよっか」


うしこ「いやちょストップストーーーーップ!!」


いちこ「どうしたの?」キョトン


うしこ「いやどうしたの?じゃなくて!え、一仔って私の事好きだったの!?」


いちこ「うん。大好き」


うしこ「ふぁっ!?……ゴホン。え、えーといつから?」


いちこ「うしこと出会った時から」


うしこ「へ、へー?つまり一目惚れ?」


いちこ「うん。一目惚れ」


うしこ「……」


いちこ「……」


うしこ「……///」テレジワァ


いちこ「両想いならチューしていいよね」


うしこ「ハイ?」


いちこ「やった!ありがとう」


うしこ「いやごめん今のハイはちがっ!ちょ、近い近い近い!!」


いちこ「んー」


うしこ「ひぃぃぃぃ!こ、こんなことなら買わなきゃよかったぁぁぁ!!」









翌日


いちこ「おはよーうしこ」


うしこ「ぴぃ!!?」ビクッ


いちこ「……?どうしたの」


うしこ「ひぃぃぃぃ」ズサササ


いちこ「?」




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

苺と牛 東雲 @sinonome12

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ