「きゃあっ!」「へへーこれが東洋国の挨拶なんだよー」「いえそれはセクハラで東洋国でも犯罪ですわよ」

「きゃあっ!」

ヒロインちゃんの肩に腕を回し後から抱きついてる男学生

ギロッポン・ソーケー伯爵令息だ

「まあ破廉恥な、それに嫌がってやっしやるではありませんか!」

悪役令嬢はヒロインちゃんから令息の腕を振りほどく。


「やだなあ、これは東洋国のの友達の挨拶なんだよー」

そう言って悪役令嬢に抱きつこうとする令息。

悪役令嬢はその腕を払う。

「それでも、この国では破廉恥ですわ。もっと節度を持ってレデイに接するべきですわ」

「お硬いなあ、そんなことだから王子に逃げられるんだよ」

ニヤニヤ笑う令息

「なっ!」

思わず言葉を失う悪役令嬢。


と、そこに、

「騙されてはいけませんわ!そんな挨拶、東洋国でも普通じゃありませんのよ!」

彼女はフジョシ伯爵金髪縦ロール令嬢である

「東洋国でもそんな挨拶をするのは下品地域の低能だけですわ!それ以外の地域では警察にタイホされますわの!普通の東洋国人は、そんな挨拶しません。騙されてはいけませんわ!」

「ちっ!黙れよクソ女」

令息の顔が歪む

「東洋国の映画やアニメは悪役令嬢様も見たことはあられるでしょう。その中で、目真面目な学生からこのように女学生に抱きつく挨拶なんてありましたでしょう。でもそれはあくまで空想、本当ではない事です。後から抱きつくのは東洋国でもそれはセクハラに当たりますわ!」

令息は口元を歪めて逃げ出す

「ギロッポン氏の言ってるのは東洋国で出版された『レンアイコウガク』とかいうハウツー本ですわね!頭が悪く性格が薄汚くてレデイから嫌われてる、マナーのわからない野蛮な男性が読む本ですわ!」


翌日、ギロッポンは多数のセクハラ被害報告をされて処分されていた。


「他国の、特に文化的に先進だという、意見を真に受けるのは良くないことよね。ちゃんとそれが本当か調べないと」

ヒロインちゃんと悪役令嬢様は顔を見合わせ微笑むのだった


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