ドキドキスクールデイズ
先日の事があってから悪役令嬢は常に周囲にアンテナを張っている。
まるで全包囲レーダーを張ったイージス艦のよう。
しかし敵はその包囲網を突破して突っ込んでくる。
食事時、それは起こった
悪役令嬢がクラスメートと食事をしているとき
がっちゃーん
と、けたたましい音
見ると悪役令嬢のテーブルの斜め後ろでピンクヘアの・・・男爵令嬢が倒れている。
「まああなた、大丈夫?」
悪役令嬢が手を差し伸べると、ピンク令嬢は
「ひどいっ!突き飛ばすなんて!」 と、うるうる目で訴える。
「え?」
悪役令嬢は何かどうなってるのかわからない。
周囲の人達も、いちいちそんな事に気を回していない、コケた瞬間を見ていない。ピンク令嬢がコケているところしか見ていない。
悪役令嬢に非難がましい目を向けている
「そんな、私そんなことは」
「いつもいつも、意地悪をしてくる!やめてください!」
「そんな、私、そんなことしてない!」
悪役令嬢はしどろもどろに
「みっともなくってよ!見てましたわ!あなたが勝手に転んだところを」
オーッホッホッホッと高笑いと共に金髪縦ロール令嬢が現れる。えーと、どこの伯爵令嬢だったかしら。
「だいたいそちらの方は今まで席に座ってらっしゃったではありませんか、それに、ここは配膳カウンターから遠い、チケット販売機からも逆の方でしてよ。
あなた、さっき、この方に嫌がらせをされてるとおっしゃってましたけど、そんな方に近づくかしら、なるべく遠くの席につくのが当たり前でなくって?!」
伯爵令嬢は腰に手を当てて指を男爵令嬢につきつける!
「そ!そんな、意地悪いわなくても!」
「意地悪でなくて、現実的な合理的な判断ですわよ!!普通の人は皆さん、そう判断されますわ。
いい加減になされませな、あなたがあの方を貶めようとしてたのは明白ですわ!」
「ちっ!」
口元を歪めたピンク令嬢は足音高くそこを立ち去ったのでした
「どうもありがとう、助かりましたわ」
「3年の先輩の悪役令嬢様ですわね。ごきげんよう。私は或伯爵の娘でございます。以後お見知りおきを。
あの女は私の婚約者にちょっかいを出して困っておりますの。
どうやら先日よりあなた様にもご迷惑をおかけしておりますようで、心苦しく思っております」
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