ヒロインの禁じられた遊び

校舎裏のこの雑木林は静かで、読書をするには持ってこいね・・・

悪役令嬢様が読書ポイントを探していると、向こうに人影が

よく見ると一年生のパパカツ男爵令嬢さんだわ。

相手はどなたかしら、ああ、あれはエンコー伯爵子息さんね。

二人は悪役令嬢が見ているのも知らずに抱き合い、そして唇を重ねていた

まああんなに胸を揉んで・・・・

まああんなことまで、ちょっと破廉恥すぎないかしら


と、いきなり肩を抑えられる

「声を出さないで」

見ると横には伯爵金髪縦ロール令嬢様が

「ああ、あなたは?」

「アイツは私の婚約者なんです。あの泥棒ネズミ、ついにしっぽを捕まえたわ

あ、令嬢様、これかぶって下さい」

被ると彼女達の姿は木々の中に紛れて見えなくなった

「これはもしかして光学迷彩?」

あまりのことにこの小説はSFだったのかと思い立つ。


気がつくとあちこちの木の陰に、ピンクヘアの女性と男学生が抱き合い、唇を合わせ、木を背中に、スカートをめくり下着に手を突っ込む、股間に顔をうずめる、また、木に手をついて、後から抱きついたりと痴態を繰り広げていた。


そして、やはり光学迷彩なのだろうが、木の模様の人影が浮かんでいた。


そうしているうちに18禁の約1200文字分が終わりカップル達は服装を直し姿を消す。


とすると、木の模様が揺れ、そこらそこらに金髪縦ロールが顔を出した。

と、

「やっぱりかー・・・」

「あなたも?ヤーなんか様子がおかしいと思ってたらやっぱ。」

「やっぱ男はあーいうのがいいのかー・・・」

そしてこっちを向き

「あら、悪役令嬢様、お邪魔して申し訳ありませんでした」

と、悪役令嬢に頭を下げた

「いえいえ・・・皆さん、帰りは足元に気をつけてね」


「・・・息抜きの本を読む場所を、どっか、探さないといけないわね・・・」

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