岸壁のヒロインちゃん

── 公爵様のところの船が ──

── 空賊に襲われて ──

── 墜落したって!!! ──

恐ろしいニュースが流れる

公爵・・・悪役令嬢のお家の飛行船が、空賊に襲われて、墜落したと。

嵐の雲のなか、墜落して見えなくなってしまったと


公爵の船はそう簡単には沈むことはない

しかし、今は戦争じゃないから十分な人員を乗せていなかった

そのために、空賊の攻撃をうけて、墜落してしまったという


ヒロインちゃんは、今日も港に来ている

数々の飛行船や船が発着する

しかし、公爵の船は入って来ない

「悪役令嬢様、死んじゃったの?」


「ぱぱーおかえりー」

見ると、旅人風の男性を子供と女性が迎える

子供を抱き上げる父親

妻をそっと抱きしめる夫


ヒロインちゃんは顔を伏せて、今日も港を後にする


雨の日

傘をさして港に佇む女性

それは、船を待つヒロインちゃん

「お嬢さん、今日は天気が悪い、もう、今日来る船は無いよ」

港の職員さんに声をかけられ、ヒロインちゃんは家路につく


王子様は学校で、変にテンションが高い

邪魔な悪役令嬢が死んじゃったから、喜んでるのか

腹立つ、海に突っ込んで魚の餌にしたろかほんま


あるひ、授業中、どたばたどたばたあどたばたと廊下を走る音が

と、教室のトアがばーんと開かれる

「ヒロインちゃん!令嬢様の船が、戻ってきたって!」

ヒロインちゃんは教室を飛び出し、港に走る



確かにあれは公爵様の船

公爵の船が、海の方の港に浮いてる

そして、あれは、悪役令嬢だ

「うわーーーーっ!悪役令嬢さまぁーーーーーー!!」

令嬢が手を振る

「ヒロインちゃーん!」

令嬢の胸に飛び込む

「うわーん、令嬢様の胸だ!!ーーーーうわーん!よかったぁーーーーーーー」

令嬢は頭をなでてくれて

「心配させてごめんなさい、浮遊石をやられて、海に浮かびながら修理して、やっと帰ってこれたの」

「・・・・おかえりなさい・・・・・」


「令嬢様ーーーー」

「令嬢様ーーーー」

「令嬢様ーーーー」

「令嬢様ーーーー」

「令嬢様ーーーー」

みんなが走ってきた

「みんな、ありがとう・・・・ところで授業中と違うの?」

「(^^;ゞ」

「(^^;ゞ」

「(^^;ゞ」

「(^^;ゞ」

「(^^;ゞ」

みんな頭をかく

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