2
「みぃちゃん。みぃちゃんが僕の仮説の実証の重要な
「……」
私はおにいちゃんを
「だから、正直、知られると逆に困る」
「……知れば協力できるかもしんないじゃん」
「意図的にそうされたくないからだよ」
今思えば、それはつまりそういうことだったのだ。
――おにいちゃんは、
それに、意図的どうこうという話でもなかったのだと、今の私は知っている。
「おにいちゃん」
「言わない」
どれだけ目で
「……アーリオましましペペロンチーノ作ってやる」
「……みぃちゃん、僕と暮らしててニンニクは迷信って知ってるでしょ」
おにいちゃんが冷静に突っ込んできた。
私の目の前で、さんざっぱらニンニク使った料理をしたり、食べたりを普通にしていたのだから、事実として自称吸血鬼のおにいちゃんにはニンニクは効かなかった。
それでも気持ち的な部分で、
「知ってますー、腹いせですー」
「というか、みぃちゃん、ニンニクで割とお腹くだす方でしょ……」
「……みぃちゃん、
「……」
「…………いや、原因は僕だって言うのは確かだよ。だから、その目をやめてよ」
じっとり
そのおにいちゃんの向かいに座って、私はココアを
「……納得いかないなあ。なんでおにいちゃんにニンニク効かないんだろ」
「そこはそれ、迷信ですので」
「吸血鬼は迷信じゃないのに?」
痛いとこだけど現実なんだなあ、とおにいちゃんは言った。
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