第三話 宿屋で朝食を
〈フォレスト・シャーマン〉と〈ありあけ〉の二隻建造した後に必要なレベリングを済ませて、更に二隻を建造したことにより六隻体制になった。
新たに進水した艦の一隻目は駆逐艦〈スプルーアンス〉。ついにミサイル来ましたよ。ミサイルが。シースパローは艦対空ミサイルで航空機を撃墜するミサイルだな。アスロックは対潜ミサイルで海洋性魔物に有効だろう。ハープーンは対艦ミサイルで海上または地上の大型の魔物に対抗できるであろう。元々ハープーンは捕鯨用の銛の意味である。
そしてついに待望の艦載ヘリコプターが来た!これで空から索敵したりと夢が広がる!ちなみにヘリの操縦は猫操縦士が操縦する仕様だ。
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駆逐艦 USSスプルーアンス(DD-963)
満載排水量 8040トン
全長 172メートル
全幅 16.8メートル
主機 GE製 LM2500×4基
出力 8万馬力
速力 32.5ノット
兵装
Mk.45 54口径5インチ単装砲×2基
Mk.15 20ミリ ファランクス CIWS×2基
Mk.16 8連装ミサイル発射装置(アスロック)×1基
Mk.29 8連装ミサイル発射装置(シースパロー)×1基
Mk.141 4連装ミサイル発射筒(ハープーン)×2基
Mk.32 3連装短魚雷発射管×2基
艦載機
SH-2F LAMPS Mk.1ヘリコプター×2機
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護衛艦〈はるかぜ〉は、〈ありあけ〉型の次級護衛艦で戦後初の国産駆逐艦だ。予想通りに日本の護衛艦技術ツリーが来たので今後のツリーが楽しみである。
武装に関しては〈ギアリング〉級に近い構成であり似たような感じで使えるだろう。
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護衛艦 はるかぜ(DD-101)
満載排水量 2430トン
全長 106メートル
全幅 10.5メートル
ボイラー 日立パブコック・アンド・ウィルコックス製ボイラー×2
主機 三菱エッシャーウイス製蒸気タービン×2
出力 3万馬力
速力 30ノット
Mk.30 38口径5インチ単装砲×3
Mk.2 40ミリ4連装機関砲×2
54式ヘッジホッグ×2
54式爆雷投射機×8
54式爆雷投射軌条×2
Mk.2 短魚雷落射機×2
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そして今回のレベリング遠征で艦長レベルも一〇〇になって新たに『提督』が開放された。提督が開放されたことによって複数艦の同時運用が出来るようになった。現状では八隻までの同時運用が出来るようになっている。これで単純に八倍の戦力で運用が可能になったので戦術の幅が広がって対魔族戦闘がやりやすくなったのではと期待できる。
それにしてもレベリングで魔物や魔族を狩り倒していたら売却益が凄いことになって暫くは資金に困らないなというわけで今はプライマウスでの宿屋住まいだ。駆逐艦で寝泊まりしても良いのだが二四時間女性の姿でいるというのも何か大切なものを無くしそうで御免こうむりたい。女性の姿だと何かと男が寄ってくるので毎回叩きのめすのが面倒でもあるのだ。
朝食を食べるために宿屋の一階にある食堂に行く。ちょっと来るのが遅かったのか座席は満員に近い。暫く待っていたら席が空いたので空いた席に座って注文する。注文と言ってもパンと目玉焼きとソーセージと煮豆とハッシュドポテトに焼きトマトが添えられたワンプレートな朝食なので他に選びようはないのだが。ここでは日本の旅館みたいにご飯と味噌汁と焼き鮭並に毎日出るので定番のメニューなんだろう。
そんな何時ものやつを食べながら周囲の会話に注意を向ける。ネットもテレビもラジオもなく新聞ぐらいしか情報源がないので、こういう場所での噂話に聞き耳を立てるのが馬鹿にならないほどの情報収集になる。
おや?斜向かいの席でなにやら話している狩猟ハンターらしき男四人組の話が気になるね。では今朝も耳を傾けてみるとしよう……。
「いよいよらしいぞ」
「いよいよて何がだよ」
「魔族に対する反攻作戦だよ」
「ほぅ、ついにやるのか」
「最近、港に何時もより軍艦が多いし軍人たちも何時もより多いだろう?」
「そう言われてみれば、そうだな」
「義勇兵の募集も始めるらしいぞ」
「私達ハンターには関係ない話だな。魔族とやるには力不足だ」
「違いない」
「で、何時頃なんだ?」
「そいつは分からないが、何ヶ月も先ということはないだろうな」
なるほど反攻作戦が始まるかもしれないのか。確かに最近は街中に軍人をよく見かけるし軍艦も集結しているらしくて迂闊に駆逐艦を出せない感じではある。このままエンゲルッシュに居ても勇者が魔王を倒さないことには元の世界に戻るあてもないし、ここは作戦に紛れて付いていくのが良いかもしれないな。最終的には勇者をこっそりサポートして早めに魔王を倒してもらおう。
後はより詳しい情報収集が必要だな。朝飯を急いで食べると裏取りの為に出かけるのであった。
宿屋で朝食を食べた後、腹ごなしに一狩りして狩猟ハンター組合に出かけた。組合に入ると受付嬢達から何故か熱い視線を向けられる。「お姉さま……」とか言っている受付嬢も居るぞ。一瞬戸惑うが、それらを受け流してロビーで聞き耳を立てていたが反攻作戦の話題でどこも盛り上がっている。どうやら本当らしいな。しかし作戦ダダ漏れて大丈夫なのだろうか?まぁ、軍の集結具合を見る人が見れば分かるか。流石に街中の賑わいまで隠しようもないからな。
何時もの解体のおっさんことガエタンと世間話をする。
「おじさん、これ何時ものね」私は書類を渡しながら話しかける。
「今回も大量にあるな、何時も通り獲物は奥の方に出してくれ」
何時ものように亜空間から大量の魔物をどっさり取り出して並べる。複数の駆逐艦を編成できるので以前より狩りの効率上がっているのだ。全部の獲物を取り出すわけにもいかないから亜空間に在庫が山積みになっている。
「ところで、おじさん。反攻作戦の話聞いた?」
「反攻作戦?ああ、今はその話題で持ち切りだな」
「何時頃にやるのかな?」
「さぁな。軍の連中の作戦だから軍機ということもあって組合にまでは話は来ないから分からないね。ただ街の雰囲気的には一ヶ月以内には始まるんじゃないかな?」
「ふーん、そうなんだ。フランチェスカを取り戻せるといいね」
「ああ、早く国に戻って家族の消息も確かめたいしな」
「それは……、大変だね」
「まぁ、気にしてもしょうがないからな、なるようにしかならないさ」
そんな感じで世間話をして組合を後にした。港の方に行っても海軍基地周辺は物々しい雰囲気なので近寄りがたいし、民間用の埠頭にも軍艦が停泊している。国旗からすると外海を挟んだ西方大陸にあるヴェスプッチ連邦王国のようだ。
今の所、プライマウスに集結しているのは地元のエンゲルッシュ海軍。被害国であるフランチェスカ王国軍。フランチェスカ王国軍は残存兵力と南方大陸にある植民地から兵力をかき集めたようだ。そしてヴェスプッチ連合王国海軍のその三大勢力が中心で幾つかの少国家群が相乗りしている感じのようだ。三カ国連合海軍が集まっているので物流は大量に動くし兵士も駐在しているので物資の消費も激しい。この状況を見れば軍事作戦が起きないとは誰も思わないよな。
私は偵察を終えたので宿に戻った。後は作戦が始まるのを待つだけだな。私は狩りをしては駆逐艦のレベリングをしたり建造したりと過ごしているうちに一ヶ月が経とうとしていた。
その日は、街中に溢れていた軍人もほぼ見当たらず街の中が静かになった。どうやら軍港に隣接している海軍基地の方は騒がしい。今日辺りが出港なのだろうか?朝飯を食べた後に私は軍港から少し離れて小さな丘に向かう。丘の上の木立の間からそっと軍港を眺める。
眺めていると出港準備が終わった軍艦から次々と帆を張って離岸していく。数百隻の帆船が海上を進んでいくのを見るのは壮大な眺めだな。暫く眺めて見届けた後、私はゆっくりとその場を離れて宿屋に戻った。宿屋で荷物をまとめて女将に引き払うことを伝えて先払いした宿代を精算してもらう。そのまま港町を離れて人目につかない小さな入江に向かったのであった。
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