第4話 カラオケの誘い
厳しいレッスンの合間に、リフレッシュのため、鳴子が加賀と幽谷と結城と榎本をカラオケに誘った。
加賀も行くからか、この時は三人とも誘いに乗った。
榎本と結城がマイクを持ってカレードスコープのライブでも人気のユニット曲を歌った。その間に店員が平身低頭気味にドリンクを持ってきて、速やかに去って行った。
次に曲の予約を入れていたのは、鳴子だった。人気ロックバンドの曲でイントロが流れた瞬間、女子三人とも喜んだが想像していたよりもヘタだったのか、あまり盛り上がらなかった。
幽谷が歌い始めた。
スマホゲームの放置していたアイテムがなくなった時間切れの通知が来たため、加賀はスマホを手に取り補充する措置をした。ついでにSNSの新着動画があったので、隣にいた鳴子に見せた。
気がつくと幽谷は歌い終わっていた。
「幽谷も見る? この動画オモシロいよ。このオトナ猫が子ネコにおっかなびっくりちょっかいを出していて、それをじっと見ている母ネコがついに我慢の限度を越えたのか、マジギレして猫に襲いかかる動画。三分二十一秒くらいに注目」
「イヤ、いい。わたし、ネコ興味ないし」
「でもアイドルになったら、ぶりっ子ポーズでニャンニャンってやらなくちゃいけなくなるかもしれないよ」
「わたし、ぶりっ子キャラになんかならないモーン」
加賀は榎本と結城に動画を見せたが好評だった。
「子ネコカワイイ」
「母ネコマジこわーい」
「この猫かわいそう。マジビビってんじゃん」
みんな、代わる代わる曲を入れたのを見届けるなり、加賀は席を立ってお手洗いに行った。
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