ほんとうのスガタは(徒然書
ほんとうのスガタは冷酷で無情で、
正体が露呈しないが為に 嘘をつくのだ。
優しさとは嘘のことだ
生きることなんて経験則で
ほんとは誰も正解を知らずに、周りの話を信じて合わせる
匂いに酔ひましょ
心臓の弁がひらいたその時にこぼれる
芬々たる 緑色の匂いに
ワタシが誰かなんて
事実何者でもないのでしょ
ビル群を爆破してあなたと手を繋ぐ
いまは短絡的な陶酔と調和
自己完結の世界征服で
記憶の土の匂いに頭を支配される
銀河の片隅に固形として存在する
ちっぽけなゴミのようにありましょう
架空の彼か、もしくは彼女
陰陽模型の彼岸に立つあれと
合同生命としてもうイチド地面にたつとき
立派な 確固たる存在として
地下水脈のその下の
広大な白い大地にその名を刻めよう
息するあいだは心満足も
糊塗されたブランドの自己完成も
体につけた文字も 脳のカーテンも
彷徨って彷徨って空中に飛び出す蛇のような
空白の食欲を満たす荒っぽい洗脳
スクリーンにフラスコの外の景色が
肉体の精神に従えない、呪術的なエピソードの
過去より固く結ばれた
消えない欲望の結び目
牙で断ち切り石の向こうへ飛んでゆく
ワタシ一人で違う場所へ。
群を引くことが積年の思想であった
でも豪胆な思念は重すぎる
世間は一秒毎に固まって、練られて
もはや取れない黒いシミ
ワタシは……
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