第4節 王都へ

翌日

アベルは王都へ向かうことにした。

ナターシャから聞いていた人間界の文明に興味が湧いたのだ。そして悪魔祓い「エクソシスト」の存在も確かめておきたかった。


ナターシャの家を後にし、鳥のさえずりが鳴り響く殺風景な村の外に足を踏み入れた

「待って。」

後ろから声がした。ナターシャだ。

「私も王都にようがある。一緒に行く。」


正直王都への行き方も分からなかった。ナターシャが共に行動してくれるのは好都合だ。

「ありがとうございます。」

思ってもいないことを口に出し

ナターシャと共に足を進める。


何時間歩いたろうか。人々を照らす優しい光はすべてを飲み込む闇によって地平線に追いやられていた。

アベルたちは高々と連なる木々が生い茂った森抜け、ナターシャの村からちょうど中間地点にある商業街[モンスパルト]まで差し掛かっていた。

「ひとまずここで宿を探しましょ」


二人は安価で泊まれる宿で一夜を過ごすことにした。

刻々と闇が深まり、欠けた月は真南を通り過ぎ西へと足を進めていた。



翌朝

淡い光が地平線から姿を現し一日始まりを告げる。

アベルたちは宿を後にし王都へ向かう


地面が土から石造りに変わり始めた。

これまでの殺風景な風景とは打って変わり、せわしなく町を走る馬車がここは王都の繁華街なのだということを安易に連想させる。


「王都サラザール」


物と人々が行きかう場所。そして多くの悪魔が殺された場所。

アベルとナターシャはそれぞれの目的のためその場を後にした。














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僕の彼女は殺したがり ピッピ @pippi2003

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