天然ボケ巨乳委員長と処女ビッチ巨乳ダークエルフと厨二病の俺。

白濁壺

第1話 プロローグ

”ドン”


 廊下の曲がり角で人とぶつかり俺はその場に尻餅をついた。


「イタタ、雅人 マサトくん、ちゃんと前見てあるかないとダメだよぉ」


 前を見ていないでぶつかったお前が言うなと思ったが、それよりも周りの風景がおかしいことに俺は気がついた。


「ちょっとまてよ委員長、周り見てみろ」


 俺がそう言うと委員長も異変に気がついて周りをキョロキョロと見回す。

 俺たちは学校の三階の階段へつづく道でぶつかったのに、いつの間にかあたりは森へと姿を変えていた。


「転移ってやつ?」


 委員長が珍しく俺の知る言語でしゃべる。異世界転移か、まさかぶつかっただけでラノベ展開が来るとは、これが俺の運命さだめ なのか。

 もちろん委員長にそう言ったら「ラノベじゃあるまいし」とバカにされた。委員長は地球のどこか別の場所に転移されたのではと思っているようだ。

ここが地球だとしてもアンビリバブルな展開なわけだが。


「剣や魔法の世界かもしれないぞ」


雅人マサト君はラノベ脳ね。クスッ」

 くっ、確かに俺はラノベ大好き厨二人間だが馬鹿にされるいわれはない。ならばお前はここがどこだと言うと森なんか富士の樹海や群馬にいくらでもあるわよと笑う。


「逆に言えば剣と魔法の世界じゃないとも言えないがな」


「それはそうだけど」

 委員長はアゴに手をあてて考える。巨乳が完全に邪魔そうだが、あれは良いものだ。


 ”ブゥブブッ、ブゥブブッ”


 俺のスマホがバイブレーションで揺れ通知が来たことを示す。

 なんだ圏外じゃないのか。通知が来たと言うことはそれだけで圏外じゃないと言うことがわかる。つまり異世界じゃない。俺はがっかりしてスマホを取り出し画面を見ると知らないアプリの通知だった。


「雅人くん、通知が来るなら電波届いてるんじゃない? 110だよ雅人くん」


 俺は委員長の要求を無視し、その画面を見て不思議に思う。ゲームはアホほど入れてるがこんなゲームは見たことがない。いや、忘れてるだけかも。俺はその通知をタップしてアプリを起動した。

 題名もなく、いきなり開かれた画面には二人の学生服を着た男女が映し出されていた。


 名前:マサト


 名前:ミチル


「なあ、委員長」


「どうしたの?」


「お前の名前ミチルって言うのか?」


「知っててくれたんだ……」

 なぜか赤くなる委員長を無視してステータス画面を開くと俺たちの能力値やスキルなどが展開された。


「うふふ、知っててくれたのは嬉しいけど。今は救助要請を――」

「いや、委員長。ここは異世界だ」

 俺はスマホを委員長の眼前に出しスマホ画面を見せた。


「え? どう言うことなの?」


 スマホの画面で動く自分の分身にミチルは驚く。


「ゲームの世界と言うわけではないだろうが。ゲーム画面の中に俺たちが表示されてるのは確かだ」


「そんなー」


 ミチルは顔面蒼白になり震えている。まあ普通の人はみんなそうなるよな。


 このスマホ、アンテナはWi-FiもLTEも一本も立っていない。だが電池に稲妻マークがついている。と言うことは充電されているのだ。


 とりあえず充電の心配がないのはありがたいが常に充電じゃバッテリーの寿命早そうだな。。

 スマホをスワイプして見ると、今までDLダウンロードしたアプリが消え、知らない二つのアプリだけが現れた。


 『チェッカー』と『整理箱』の二つだ。


 チェッカーを開くと先程のステータス画面が現れ。『整理箱』を開くと添付された手紙がが展開した。


 ”これはあなたの持ち物を保存することができます。同じ物はスタック重ねることができます。容量は自分の体重の10倍です”と言う説明書きが現れた。


 おい、自分の体重って重ければ重いほど有利なのか。嫌だぞ荷物増やしたいからって太るの。


「委員長、お前スマホは持ってるか?」


「スマホは不純だってお母さんが……」


「真面目か!」


 持っていないものは仕方がないので、荷物は俺が持つことにした。まあ、何かを入れる前に帰れるなんて希望的観測はミチル以外はしない。

 俺は帰れない方に賭けベット してるのだ。


 倒木に腰を掛け、更にチェッカーを開き自分達のステータスをチェックした。


 どうやらレベルなどはなく。熟練度だけで強くなる仕組みらしい。


 そしてパラメーターは全部で五つ


・体力

・知力

・魔力

・理力

・気力


 素早さとか力とかは無く、全部なんとか力だ。それと理力と気力と言うのが何かわからない。


 ミチルの気力は01/10で俺は10/10だから、ミチルは今落ち込んでいる。字的に考えても、やる気的なものかもしれない。


 理力はお互いに10/10で減っていないから推測すらできない。


 体力はミチルが5/5で俺が10/10。


 知力がミチルが20/20で俺が5/5。


 納得がいかない……。


 魔力はお互いに0だ。


 それとスキルと言うのがあり。俺のはスキルは『製作クリエイト』能力は素材があればなんでも作れる。


 ミチルのスキルは選別ソートあらゆる物を選別する。


 俺は自分の座っている倒木に手を差し伸べる。

「森羅万象:エルドラド(製作クリエイト)」を使い、木のシャベルを作った。

 ミチルはステンと転げ目をキョロキョロとさせる。

 叫び声に意味はないが何か言った方が格好いいので叫んでみた。


 俺はごめんと一言謝り、そのシャベルを使い土を掘った。

 別に自分の墓穴を掘っている訳じゃない。これはミチルの能力を把握するのと必要なものを作るためだ。俺は一山分土を掘り出すとミチルを呼んだ。


「委員長すまん、ちょっとスキルを使ってもらえるか?」


「スキル?」


「ああ、委員長には選別ソートと言う能力があるらしい。ちょっとこの砂山を砂と砂鉄に分けて欲しいんだ」


「うん、やってみる」


 ミチルは目をつむり土山に手をあてる。その瞬間土が光り、砂鉄とただの土山に分けられた。

 砂鉄は思ったよりも量が少なくとても鎧を作れる量ではなかった。

 鎧を作るためとは言え、これ以上時間はかけられない。


 俺はそれと木シャベルを素材にして製作クリエイト で短槍を作り、それと石と木のつる枝で原始人が使うような石の斧を作った。


 まず俺たちがやることは安全地帯を探さすことだ。


「委員長、色々話し合うこともあるけど、今俺たちはサバンナやアマゾンにいるのと同じだ。安全地帯を探すのを第一目標にする。帰る帰れないの話しはそれからだ」


「うん、わかった」


「委員長、これ持ってろ。戦いになったら、お前にも戦ってもらうからな」


 委員長に作った短槍を投げると『ハワワ』と慌て受け損ない地面に落とす。

 それをなんとか拾おうとしているが手元がガクガク震えおぼつかない。

 俺はそれを見て頭を掻いた。

 ネットゲームのノリでミチルに戦闘をさせようとしたこと悔いたのだ。


 俺は馬鹿だ、いきなり戦ってもらうなんて言えばカチコチになって戦えない。


 委員長は勉強ができるだけの娘だ。スキルを手に入れたとしても戦うのが怖くない訳がない。


 俺は短槍を拾うと委員長に直接手渡した。


「大丈夫だ。俺が絶対に守ってやるから」


「……うん。ありがとう。わ、私も頑張る」


 俺の言葉で安心したのかミチルの震えはいつのまにか収まっていた。


 スマホに映る俺たちを縮小ピンチアウトするとマップが広がる。拡大ピンチイン縮小ピンチアウト送り返して自分の向きや方向を確認した。


「よし一度街道に出よう。そこから、ここの町を目指すんだ」


 スマホで地図を見せるとミチルは安心した表情を見せる。やっぱり町があると言うだけで安心するようだ。

 ただ俺には心配事があった、その町が人間の街かわからないからだ。最悪奴隷になりかねない。

 だから、町に着くまで戦い方とステータスの上げ方を覚えなければいけない。


 俺は決意して先頭に立ち前を進む。雑木林だがまるで富士の樹海のように足場が悪い。


 数十分歩いたところでミチルが遅れだした。


「大丈夫か?」


「うん、ありがとう」

 ミチルは槍を杖がわりにして何とか歩いている。ミチルの息が荒い。水分補給が必要だ。


 俺はスマホを取り出し水場がないか確認した。町までの途中、川はあるが飲めるかどうか……。


 まあ今はそこに行くしかない。


 俺はミチルを気にしながら歩幅を合わせてゆっくりと進んだ。急かしては負担が増えるだけだから。

 その時スマホがブルブルと震えた。何事かと画面を除くとwarning危険と表示が出た。右から魔物が来ている表示が出ている。


 手をミチルの方に向けそこから動くなと指示をする。


 石斧を上段に構え敵が出てくるのを待つ。


 ”ガサゴソ”


 茂みの中からゴブリンが現れ、俺たちに襲い来る。


「きゃぁぁぁぁ!」


 ミチルはゴブリンに驚き叫ぶ、その声は木霊となって森に響き渡った。


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