由唯の1日 前編

 A.M.7:00

『朝だよ!起きて!朝だよ!おきt』 パン!

 んー、眠い。

 やけにうるさい目覚まし時計を止め、また眠りにつく。

「すー、すー」

 ......数秒経った後、

「?!」

 ガバッ!と飛び起きあたりを見回す。

 ゆ、夢......?

「はぁ~」

 ベットから降りて大きく伸びをすると、カーテンを開けてから部屋を出て1階に向かった。


 A.M.7:02

「おはよう......ふぁ」

「おぉ、由唯おはよう」

 欠伸あくびをし、まだ眠い目をこすりながら柊に朝の挨拶をする。

「もうすぐ朝ご飯できるからな」

「ん」

 柊の話を聞きながら洗面台に向かい顔を洗う。


 A.M.7:07

 顔を洗って完全に目が覚めると、ソファに座ってテレビを見ていた。

 すると、

「おまたせー」

 柊が朝ご飯を両手に持ってきた。

 今日はパンにベーコンと卵を乗せたもの、小皿にツナと野菜を混ぜたものと、カットキウイが出てきた。

 柊が座るのとほぼ同時に反対側に座る。

「じゃあいただきます」

「......いただきます」


 A.M.7:30

 制服に着替え再び洗面台に向かい身だしなみを整える。


 A.M.7:40

「行ってきまーす」

「行ってらしゃーい」

 柊から弁当を受け取りドアを勢いよく開け、いつもの駅へ向かう。


 A.M.7:50

 駅で電車といつもの二人を待っている。

「由唯ちゃーん!」

 雀が大きな声で呼んできたのでこちらも、

「雀ー!翡翠ー!」

「私も?!」


 A.M.8:20

 8:05分に来た電車に乗って、皆明かいめい高校近くの駅で降りて学校へ向かう。


 A.M.8:30

 学校に着く。

「今日ってめんどくさい日だっけ?」

 翡翠に尋ねる。

「あー、確かそう。多分、きっと、おそらく、メイビー」

「ほーん」


 A.M.8:45

 キーンコーン、カーンコーン

 チャイムが鳴り、朝の学活が始まる。

「はーい、みんな席についてー」

 担任が入ってきた。高橋先生だ。かなりスタイルがよく、とてもきれいなので、男子生徒からとても人気だ。私も密かに憧れている。


 A.M.8:50

 1時限目 数学

 教師:高橋 女性

「......だから任意の多項式A,Bに対して......」


 A.M.9:50

 2時限目 国語

 教師:渡邉 女性

「はい、じゃあここ......彼方さん呼んでくれる?」

「はい。......自分は今や異類の身となっている。どうしておめおめと故人ともの前にあさましい姿をさらせようか!」

「はい、ありがとう。とっても良かったですよ。」


 A.M.10:50

 3時限目 物理

 教師:鵜月 男性

「力をここの作用線上で移動させても力のモーメントは変わらないぞー」


 A.M.11:50

 4時限目 英語

 教師:岩沼 男性

「prosperこれは?......七瀬」

「あ、はい。......『成功する』です」

「そうですね。はい、repeat after me "prosper".」


 P.M.12:40

 昼休み

「終わったぁー」

 疲れて椅子に思いっきり寄りかかる。

「英語で指されたときちょっとびっくりしてたよね。」

 翡翠がからかうように言ってきた。

「いやぁー指されるとは思ってなかった」

「んぁ?」

 2時限目くらいからずーっと寝ていた雀が昼休みのみんなの騒ぎで起きた。

「やっと起きたか」

「おはよう、雀」

「ふぁぁ......おはよう~」

 雀が目を擦りながら私が言った言葉に返事をする。

「ほら雀、ご飯食べよ?」

 この言葉に雀は一瞬にして目が開き、

「うん!」

 元気にうなずいた。


 P.M.1:10

 5時限目 地理

 教師;白井

「......になるな。えー例えば日本の標準時が5月27日午前10時40分だと、アメリカ東部標準時は5月26日20時40分になり、時差は14時間になるな」


 P.M.2:10

 6時限目 LHR

 教師:高橋

「じゃあ、今日はピペットディスカッションをやりましょう!」


 P.M.3:00

 授業終了からの清掃

 由唯たち3人は教室掃除だ。

「ふぁ......」

 雀が欠伸をした。

「今日、ずーっと寝てたよね?どうかしたの?」

 心配になって聞いてみる。

「ん~?......わかんない」

「いや、わかんないって......」

「あぁ、昨日夜まですごーい走ってたからかな~?」

「いつぐらいまで?」

「わかんないけど、お風呂に入ったのが2時くらい?」

「ゑ?!なんでそんな走ってたの?!」

「部活で体力落ちたかなーって思ったから」

「寝なきゃだめだよ!肌荒れるよ?!」

「由唯いくら言っても無駄だよ、こいつ馬鹿だもん」

 指を雀に指しながら、容赦なく罵る。

「ごめん」

 雀が申し訳なさそうに謝ってくる。

「いいよ......ほら、翡翠も謝る!」

「私も?」

「翡翠の言ってることも正しいと思うよ?.....けどちょっと強く言い過ぎたね」

「由唯ちゃんもそう思ってたのか?!......うぅ」

「......雀ごめん」

「いいよ」

「ありがとう」

 うんうん、二人とも笑顔になってハッピーエンドだね!

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