一日を終えて
「今日の仕事終わり!お疲れ様!」
「あーつかれたぁー」
ぐでーっと目の前の机に寄りかかる。外を見ると空はすでに夕焼けだった。
「ほら、約束したでしょ」
「え?」
「家事とお手伝い、でしょ?」
「あー!そうでした!すぐ準備します!!」
急いで準備に取り掛かる。
「あ、そうだ」
顔だけを店に出し、
「アリスさん、何か食べたいものありますか?」
「んー......あ!異世界のものが食べたいな」
「異世界のもの......わかりました。お好み焼きにしましょう!」
「お!なんかおいしそう」
食いついてきた。よし!
「頑張ります!」
とは言ったもののどうしようか......。まず材料があるかだな。
ガチャッ
「あ、アリスさん冷蔵庫ってあります?」
店から戻ってきたアリスさんにこれで通じるかわからないが聞いてみる。
「冷蔵庫ってそれだけど」
キッチンの隣にあった1m弱くらいのものだった。
「あぁ、これか」
ガチャッと冷蔵庫を開け中身を確認すると、
豚肉、キャベツ、青ネギ、卵、紅ショウガ、レモン......全部あるじゃん!
それぞれを出した後、
「アリスさん、塩、コショウ、揚げ玉、薄力粉、だしでいいのかな?......とマヨネーズ、鰹節、青のり、油ってあります?あと醤油、砂糖、ウスターソース、トマトケチャップも」
「随分といっぱい使うのね。そうね......」
こちらに近づいてくると、
「塩、コショウ、薄力粉と粉末だしでいいかな?マヨネーズ、鰹節すでに削ってあるけど、あと青のり、油ね。醤油、砂糖、ウスター、トマトケチャップ......アゲダマってのはないかな」
いろんなところからいろんなものを出してきた。何でも出てくるじゃん。すげー。
「ありがとうございます!」
お好み焼きってのがないってことはお好み焼きソ-スもない。だから作ろう!......揚げ玉はしょうがない。
「ほかになんかある?」
「大丈夫です!」
「そう、じゃあお風呂入ってくるね」
そう言ってドアの向こうに行ってしまった。
よしやるかぁ!気合を入れて調理に取り掛かった。
豚肉は2~3等分に切り、塩、こしょうをする。キャベツは粗く刻み、
青ねぎは小口切りにする。
ボウルに水とだしを入れてよく混ぜ、割りほぐした卵を加えて混ぜる。さらに、ふるっておいた薄力粉を加えて泡立て器でなめらかになるまで混ぜ合わせる。
ボウルにキャベツ・青ねぎを加えて混ぜ合わせる。
フライパンに油大さじ1を熱しボウルの中の1/4量弱を直径14~15cm大に
丸く広げ、紅しょうがを上にふりかける。
上に豚肉の1/4量を全体にのせ、ボウルの中身を少量のせて広げ、中火で焼く。
この間にお好み焼きソースを作ろう。
醤油、ウスター、水、レモン果汁を1、トマトケチャップ、砂糖を2の割合で混ぜる。
終わり。
......焼き目がついたら、裏返し、弱火でフタをして、火が通るまで焼く。
皿に盛り、お好み焼きソースとマヨネーズを塗り、削り節と青のりを上に散らす。
かんせーい!
何とかうまくいったな。材料があってよかった、よかった。
「ん、なんかいい匂いがする」
「あ、アリスさんってええ?!」
風呂から上がったアリスさんは、白のタンクトップにショートパンツというものだった。
「ちょ、なんて格好してるんですか!」
「いーじゃん、ここ私んちなんだし。......なに興奮しちゃった?」
「してないですよ!もう......。はい、できましたよ。これがお好み焼きです」
「おー、すごい!ねえねえ食べていい?」
甘えるように聞いてきた。
「はい、どうぞ食べてみてください」
「いっただきまーす!」
パクッと一口
「ん~!おいしいー!」
と高評価だ。これは作った甲斐がある。
「おかわりもありますから」
この後自分の分も作って、いっぱい食べた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます