残暑 - 思いつきのノート（Salt）

来る度に迷路のように変わる新宿駅の構内。

いつも通り間違えて下りエスカレーターの方に向かう。

まとわりつく熱気と汗で張り付いた服がイラつきを覚えさせる。

これだから夏は…………。

仕方なく溜息をつきながら階段を登った。

やっとの事で階段を上がり切った瞬間鼻を突く夏の匂い。

開けた視界にはホーム屋根の間から覗く澄み切った空に摩天楼。

案外夏も悪くないのかもしれない。

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