第110話 22年の抱負 その1


 みなさま、明けましておめでとうございます。仕事でも1月中旬になってからメールを送ることがありますが、新年の挨拶をすべきかどうか未だにわかりません。「今まで連絡してなかったんだ」という事実を再認識させてしまう可能性を考えると「いつもお世話になっております」のほうが無難でしょうか。どうでしょうか。ご意見お待ちしています。


 もちろん、カクヨムでは「明けてからすぐ書けよ」と言われるのを全裸待機しながら一文目を書きました。改めて、おめでとうございます。去年は約150名の変態を生み出しました。今年は何名増やせるでしょうか。今年もがんばります。ちなみに、数字は希望的観測です。


 さて、新年に全く関係ないのですが、最近、クライミングを始めました。ボルダリングではなくトップロープという種目です。クライマーは最上部から確保されたロープにハーネスをつなぎ、ビレイ(地上でロープをたぐり、落ちた時にクライマーを宙吊りにする役目の人)と二人一組でやるクライミングスタイルです。イメージが沸かなかった人は以下のサイトをご参照ください。


 https://www.climbing-net.com/special/topics/article.php?id=1046


 アメリカはクライミングジムが多く、だいたいロープクライミングです。信じられないかもしれませんが、初回に10分くらいの教習ビデオを見て、ロープの結び方とビレイのやり方を習ったら初心者同士でも4mの壁をすぐに登れます。日本だと数時間の講習を受けないと出来ないらしいので、未だにアメリカの適当さは信じられません。


 僕は高校のバスケ部で「サルみたい」と言われ、アメリカで旅をしたインド人にも「サルみたい」と言われたほどにサルらしさは客観的に保証されてきました。大体、岩から岩に飛び移ったり、海でバク宙をしたり、一点倒立する時に言われる褒め言葉です。決してテングザルのような見た目を指していませんので誤解なきよう。


 サルと言われて来たので、トップロープはやったこともないのに不思議と自信があったんですね。クライミングは登るルート(掴めるホールド)が決められており、難易度が決められています。ロープクライミングの難易度は5.7(初心者)から始まり5.15(人外)まであります。5.○○の下の数字で難易度が分かります。


「まぁ、5.10(初級~中級)は登れるだろう」と高をくくってた僕は見事に落ちます。物理的に。その横で誘ってくれた女友達が5.11(中級)を軽々登って行きます。悔しい。


 ここから、サルと呼ばれた男(物理)のクライミング人生が始まったのです。壁も登れないサルはサルなのか。いや、サルであるわけがない。2022年はサルとして失格の烙印を押されて始まりました。


 僕はモテるためには何でもする男。名を求めて体を変える男。今まで、バスケ、テニス、スノボ、海外駐在、ゴルフ、ギター、旅行、食べ歩き、サイクリング、ドライブと男女問わずモテると噂される趣味には手を出してきました。


 しかし、名は体を表していない人がモテるわけがない。やっと僕はボタンの掛け違いに気付いたわけです。僕はサルの名にふさわしい男にならなければならない。そんな使命感がふつふつと湧いてきました。モテるためには壁(物理)を超えなければ。


 そしていつか、壁を登れる男になれれば、晴れてサルにモテモテになるはず。動物園が楽しみです。

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