第4話 雷撃音
高機動潜水艦、なんとその最大船速は・・・
「艦長、信じられません、この潜水艦 50ノットで潜航中!!」
「なんだと!冗談か 50ノットなど・・・」
「いいえ、現在51ノットで直下を潜航中!!」
「これが噂の潜航隊の実力か・・・」
超高速の潜水艦が敵巡洋艦隊に向かって進んでいる。その潜水艦は4本の魚雷発射管を持っていたが5隻中、二隻が三本づつ「通常魚雷」を放った。それは通常弾と言ったが【スーパーキャビテーション魚雷】を6発三隻の巡洋艦に向かって放った。
その魚雷もエアを吐きながら超高速で敵艦へと向かっていたのだった。
「スーパーキャビテーション弾、敵艦へと前進・・・・・・・・命中音!! 6発!!全弾命中」
ソナー手はあまりの爆音に耳をヘッドホンから離していた。
巡洋艦マッケンジーの艦内はざわついていた。抗環太平洋軍の強靭な巡洋艦が3隻ともキールが折れ轟沈していく・・・
「なお、潜水艦隊は高速にて潜航中!!この先には快速空母が・・・・・注水音! これは先ほどのスーパーキャビテーションではありません。この音紋は・・・おそらく【通常弾】ではありません!・・・」
敵対する勢力同士の戦闘だがこの音紋は聞き覚えがあった。衛星経由で情報が司令部に渡っていた『ハイパーキャビテーションタイプの核弾頭』を積んだ音紋であった。
「命中まで、156秒前 1分前、 30秒前 10秒前 5,4,3,2, 着弾・・音!!」
ソナー手は鼻からヘッドホンを外していた。その爆音は思ったほどではなかった。多少期待外れだが、巨大なキノコ雲がまるで巨大マッシュルームのように高々と上がった。
「中性子線かなりの量を観測!! これは中性子爆弾!!です。」
「何という・・・核まで躊躇なく・・・中性子爆弾弾頭魚雷を・・・・・・」
「こちら、潜航中の独立第86駆逐潜航隊である。国連軍瓦解後の治安は我らが引き継ぐ!!」
「なんだと、我々は元『アメリカ海軍』だぞ、独立第86駆逐潜航隊と云ったな、私はイージス巡洋艦「マッケンジー」の艦長、ポート・ダクスだ。この様な戦闘は戦闘ではない!!」
「我々は元国連軍所属の列記とした 元UN(国連軍)だぞ、シンガポールの戦いを忘れたのか?」と
その戦いは熾烈を極めていた。国連軍と突如建国を宣言した「ラバレン連邦」との戦いが始まり既に7カ月が経っていた。すでにシンガポール軍の戦力はマレー半島に進出しその大半の戦力を消耗していた。半島内の勢力は国連軍とシンガポール軍の残党とラバレン連邦の強勢な勢力とが入り乱れて壮絶な戦いを戦っている状態であった。
「あの時、マレーシアで我々が進出し国連軍が一時、『シンガポール本島』を奪還した時、発足されていた部隊なのだよ。」
と言い放った。
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