第238話 余計なことをする人?
思いの外に早くニルレブへと続く街道へと出た。まあ、もう日も落ちかけているんだけどね。黒魔の森を進む道中にルプス率いるグレイウルフ達に会って、先導してもらったから会敵せずに森を抜けられたのがよかったね。まあ、僕の【能力】を使用してもいいけど、ダグラスさんはまだしも引率しているお嬢様方には感づかれたくないからねぇ。地球の神様の云うハーレムは僕には必要ないんだよ。
森の中に居るルプス達に手を振り街道に出る。真正面にはニルレブの町、左手にはクレムリン、右手にはエドワーズ空軍基地。見慣れた光景だね。エドワーズ空軍基地からは夜間哨戒飛行のために格納庫から駐機場にズラリとF-15EとA-10が並び、パイロットと整備士の飛行前の最終チェックを受けている。
さらにその奥では、
訓練兵を数名ずつディルク義兄さんとベルント義兄さんの
そして、その人達は勿論、
因みに中央即応群は、精鋭を集めた即時展開が可能な1個大隊を常に有する群集団として活躍してもらう予定だよ。地球で言うアメリカ
そんなことを考えているとニルレブの町の門へと着いた。衛兵さん達は僕を確認するとすぐに通してくれた。もちろん、ダグラスさん御一行も一緒にね。そのままギルドへと直行。受付で一通りの話しをして、あとはダグラスさんに任せて僕達は家路へとつく。
エドワーズ空軍基地では駐機場から誘導路、そして離陸滑走をするF-15Eの姿が見える。アフターバーナーの炎を
呂布や義弘、豊久達はその筆頭かな。クレムリンの塔に登って、夜空に炎の尾を引きながら離陸していく戦闘機とかを見ながら酒盛りをするのが楽しいらしいよ。あのお腹にまで響くような轟音が戦場を思い出させてくれるとかなんとか言っていたね。
ふむ、【召喚】した人たちは順繰りに送還して、また来てもらっているけどそれだけじゃあ、武人には刺激が足りないのかな?ルーデル大佐を始めとしたパイロット達は空を飛べるだけで満足しているし、アメリカ軍のみんなも送還すれば、また来てもらう時はスッキリとした顔をしているんだけどなあ。
魔物討伐やこの前の帝国との小競り合い程度では、呂布や義弘達を満足させられないのかもね。でも、多分、大敗した帝国は数年は動かないだろうしなあ。アドロナ王国の仮想敵国は常に帝国だったからね。
う~ん、どうするかなあ。どこかの国に怪しい動きが無いか少し探ってみよう。うん、そうしよう。隣接していなくてもいいかな。目的は占領では無くて戦場の確保だから。
ま、この思考はだいぶ危ないから内密に事を進めないといけないね。あくまでも僕に降りかかってくる火の粉を払いのけるためのモノにしないといけないからね。
色々と考えていたら眠くなってきたなあ。残りは明日の僕に託そう。そうしよう。どうせ、難儀するのは僕だけなんだから。そう思いながら、僕は眼を閉じた。
そして、もはやお馴染みのフォルトゥナ様たち神の空間にいた。目の前にはグルグル巻きにされた地球の神様がフォルトゥナ様の渾身の蹴りをお腹に喰らっては呻き声を上げている。
「アンタのせいでガイウスが物騒なことを考えるようになっちゃったじゃないのよ!?」
僕の就寝前の思考は地球の神様が原因?よくわからずに首をひねっていると「ステータスを確認なさい。」とフォルトゥナ様。言われるがままに確認すると【能力】が二つ増えていた。
【
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