第14話スキルについて
「え? ファック? どうゆう意味か分かりませんがお任せ下さい! ヒャッハー!」
「ファックじゃねーよ! バックだよ! お前もう耳取れや!」
なんて文句を言ってるのさえ聞こえておらず、速度が更に上がった。
テンション上がりすぎだろ! とは思ったけど、元はと言えば俺の不注意が招いたことなので仕方ない……のかな?
でもー、俺ってー、ゆとりだからー、普通に人のせいにするけどね!
「ご安心ください、ルーナ様。今一度、ペンダントから出してみてください」
そんな自己中の俺の耳に届いたのはセルスの声だ。とても重要なアイテムを吹き飛ばしたというのにこの余裕ですよ。さすがは我がパーティメンバーの
セルスの頼り甲斐を再確認したところで、俺はもう1度同じように取り出してみた。
本当に出てきた。
今度は飛ばされないようにガッチリとホールドしていたらセルスが結界を張り、軽く説明してくれた。
結界の存在に下の馬は気付いていないがね。
「これは
恭しく一礼して俺を安心させてくれるセルス。
どうやら本当に都合の良いアイテムのようだ。
もともと俺にしか使えないアイテムだから、万一失くしたとしても誰も使えないのだが、そうなると俺もこの世界においての優位性を失ってしまう事になるから、その保険的な意味合いがあるのかも知れないな。
それでも、今後はもっと大切にしよう。
そんな俺にセルスは本筋の話を始めた。
「それでは、スキルについて説明致しますね。スキルとは────」
セルス曰く、スキルとはこの世界の魔法や体術、剣技や耐性などを総称した呼び方らしい。
そして、それらには階級がある。【進化の系譜】も
種類として大まかなのは2つ
ノーマルスキルとレアスキルである。
文字通りだが、ノーマルスキルの方は一般的に広く普及し、だれでも比較的簡単に発現可能なものである。効果が弱いものが大半だそうだ。
レアスキルはノーマルスキルの上位互換であり、使える者はノーマルスキルよりも少なくなってくる。それなりに強い効果を発動するらしいけど、ノーマルに少し毛が生えた程度だそうだ。強大な
こうゆうのは生前の知識でそれなりについていける話だが、1つ分からない事がある。
「そーいえばさ、マナってなんだ?」
俺は素朴な疑問を投げかけた。
ヴァルグの話では、今捜索中の山神も強大で神聖なマナを持つらしい。
当たり前のように説明されたけど、元々持ち合わせていないモノを知っているはずもない。
普通に考えらればゲームのMPのようなモノだとは思うけど……俺にはあるのか? あったとしてどう使うんだ?
「
超常の力の源……なにそれ、めちゃくちゃカッコいい響きなんだけど! ……はい。
マナ量が少なければスキルを行使は疎か、発現もできないという事か。
鍛え方次第で増やす事は可能という事なので、それをするかどうかは本人の自由意志に委ねられているのだろう。
俺はどうだろう? どの程度のマナを持っているのだろう?
「ちなみに、ルーナ様の魔力量ですが────私ごときでは底がまるで見えません。そしてこれは、私の魔力保有量をはるかに凌ぐ事にほかなりません」
俺の疑問を読み取ったようにセルスが答える。
たまたまか? 今現在セルスは心を読めるか定かではない。なので、今のは全くの偶然かもしれない。
なんにせよ、俺のマナ量はとにかく多いらしいし心配する必要はなさそうだな。
そして、セルスの説明が続く。
「今説明しましたのは、この世界におけるスキルの基本の部分、大半の者は先程の2つの階級のスキルしか使えません。そしてここから説明いたしますのは例外……というか、規格外のスキルについてです」
規格外、つまりは世間一般に言われるチート能力に属するモノだろう。
転生者の俺としてはこうゆうのが欲しい。そして、ワンチャンゲットしてる可能性がある。
「規格外の階級は3つ。そして、別枠が1つ。まずは────」
ふむふむ、なるほどね。
規格外のスキルはレジェンドスキル、ゴッドスキル、そしてエンシェントスキルと別枠の扱いのユニークスキルと呼ばれる4種類である。
レジェンドスキルは、英雄や勇者と呼ばれる人類の最高到達点のような者達に匹敵するスキルだ。
3つの中では1番位が下らしいが、レアと比べるとその差はかなりあるらしい。
実際にどんな能力かは分からないけど、普通に強いし十分にチート能力と言えると思う。
ゴッドスキルはその更に上、セルスのような神に匹敵するスキルらしい。
本来は神のような最高位の存在にしか使役できないはずだが、ごく稀にこの力を使いこなせる者がいるのだとか。
今考えても仕方ないけど、できれば戦いたくない相手だよな。絶対強いもん。
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