母からのメッセージ(エピローグ)

最終話を書き終えた日に、突然母がうちに来ました。


私は病み上がりだったのですが、それもあり野菜やおかしを買ってきてくれました。


ありがたいなぁ、「母が嫌いだと認めたくなかった」なんてエッセイ書いて、少しだけ罪悪感だわ、とか思いながら母と娘との時間を過ごしました。


そこでふと、二人目の話をしました。


意識したわけでなく、なんとなく話題に出してしまいました。


「もし次生むならどこどこの産院でもええなぁ」みたいな、軽い感じの話です。


そしたら母が「二人はなぁ…もしまた女の子やったらアレやし…(ここはめちゃくちゃ濁してはっきり言わなかったです。)ひとりでええんちゃう?その子に100%の愛情注ぐのがいいよ。私も二人やったから…ごにょごにょ(また小声でにごされました。)」


何を言いたかったか、母の本音は分かりません。


わざわざ聞くこともしませんでした。


ただ、もしかして私が愛されてないなぁという気持ちで育ってしまったことに、気づいてた?という風にとらえることができました。


母からの「子供は一人でいいよ」というメッセージは、自分が思うほどの愛情をかけられなかったことへの後悔とアドバイスでしょうか。


だとしたら、少しだけでも私の気持ちに気づいてくれてる気がして嬉しく思いました。


ここでは、二人ほしいっていってるのに、また否定された!とは思いませんでした。


自分の都合の良い風に受け取っただけかもしれませんが。


その言葉は今までの否定とは違った感じがしました。


私はこれからも母を反面教師にし、娘の好きなこと、やりたいことは否定もしないし、プラスの言葉をたくさんかけてあげます。


でも、母のまわりの人に対する優しさ、家族を守り一人で受け入れ我慢する強さ(モラハラ・アル中・認知症の父のことです)、ちょっとずれてるところもあるけど、重い愛情を持った、暖かい人だったというのは忘れずに生きていきたいです。


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母を嫌いだと認めたくなかった 空 月子 @kinomoon

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