最終話 これから
私以上の毒親はたくさんいるだろうし、私の経験なんて甘いものだと思う。
そこが公開するにあたり、一番勇気のいったことかもしれない。
「たかがそれくらいのことで?」「甘いよ」「恵まれてるやん」「ノートにでも書いとけよ」って。
そう感じられたかたには、本当に申し訳ないです。
ー
母によってつけられた傷。
歩み寄れなくてどんどん離れていった心の距離。
それを癒してくれ、埋めてくれているのが娘だ。
ただただかわいい。
この子がいてくれたら、それだけで幸せ。
その気持ちが母にもあるのかな。
私に対してでなく、娘(孫)に対して。
娘には、本当に大切に思ってくれてるのが伝わってくる。
そしたらもし。
娘がいなかったら?
私の大切なものを、一生大切に思ってもらえることはなかった?
そうなっていたら、気持ちがスッキリすることはなかった?
エッセイを書くにあたり、自分の過去と気持ちに向き合い、最後になにが見えるか興味本意で書き始めた。
実際はたいしたエピソードも書けず、語彙力もなく、自己満足の恥ずかしい日記みたいになってしまったが、ここで私が見えたのは、ひとつでもいいから認めてほしかったんだということ、そしてそれがたまたま娘になってしまったということ、それだけで十分と思えたことだった。
娘がどれだけ心の穴を埋めてくれているか。
それが一番の気付き。
どれだけ嘆いても、私の母はたったひとり。
残り少ない母の人生。
そのたったひとりの母のことを、今は大切にしていきたい。
つたない文章を、ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。
空 月子。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます